現在4巻まで刊行されている新シリーズをご紹介する。
作画と原作が分かれているタイプの作品で、作画の方は『甲鉄城のカバネリ』などの既作で知られている作家である。
カジノグイ【1巻】あらすじ
ざっくり説明すると、ヤクザとかを相手に(日本で)商売する、闇の賭場で生きていく主人公の話である。
タイトルなどからさいしょ『カイジ』みたいなのを想像したのだが、あれは客の話であるがこれは(とりあえず1巻時点では)主人公が闇カジノでディーラーをして、イカサマで客から金を巻き上げるおはなし。
カジノグイ【1巻】ネタバレ
主人公・ゲンは「(多分孤児の)施設」育ちの貧乏人である。職業はコンビニバイト。初登場時点でほかに特筆すべきことは少ないのだが、同じ施設出身の不良集団と付き合いがあり、その中の一人(といっても本人は比較的まとも)な、カナという妹分のことを大切に思っている。
ある日、カナが蒸発済みの父親に借金をなすりつけられて大学を辞めざるを得なくなったので、社会に対する反抗心などに目覚めたゲンは「闇カジノに強盗に入る」というなかなか大それた手に出た。手口は、私服刑事を装って店を警戒させ、そのすきに強盗に入るというものだ。
結論から言えば失敗してしまうのだが、手口が巧妙だということで、その闇カジノの支配人(多分。それにしては若く見えるが)である澄人と名乗る男に目をつけられる。
澄人は、つまらないハウスギャングを見せしめに沈めたりする代わりに、ゲンを手駒として育成することにしたのである。そういうわけで、ゲンのディーラーとしての修業が始まることになる。
だが、のんびりイカサマの練習などしている暇はない。
三か月後、とある大物ヤクザが出所してくるので、「放免祝い」で大きな賭場が開かれる。おそらく10憶ほどの金が動くのだが、澄人はそれを狙っているのだという。ゲンはそのために急造されている駒というわけである。
まあ、失敗したら命も危ないが、成功すればその後も利用価値を認められる、という程度のポジションというわけだ。
とはいえさすがにまったくの初心者をいきなり10億のシノギに突っ込むわけにもいかないので、とりあえず成功報酬500万で、相手もプロの護衛(戦闘の護衛ではなくイカサマを見抜くプロ)を連れているクロウトから金をかっぱぐことになる。
並みのヤクザ者程度ならともかくプロの真ん前でそれも初心者がイカサマをやるのは危険だが、成功報酬は400万だと言われ、ゲンは「500だ」と言って勝負に乗る。
相手のほうのプロもわざと隙を見せて(ひそかにカメラで手元を撮影していた)ゲンの油断を誘ったのだが、ゲンは簡易式の簡単な時限爆弾のようなもの(威力はない、火災報知機が鳴るだけ)を使って客の注意をひきつけ、みごとその隙に大きなイカサマを成功させたのであった。
稼ぎは4200万。上々の滑り出しである。1巻はおおむねこんなところ。
カジノグイ【1巻】感想
ジャンル的にはぶっちゃけよくある類のものなのだが、なかなか好調な滑り出しの1巻だと思う。
とはいえまだ1巻しか読んでいないので何とも言いかねる部分もあるのだが、個人的には澄人というキャラクターが好きである。主人公も頑張っているが、どっちかというとこのキャラクターに注目して読んだほうが面白い。
どうやらまだ伏線になっているらしいが、ゲンとカナの関係がよくわからない。血のつながりはない。男女の仲というわけでもない。だが、それにしては相互に執着が過ぎる、と澄人は睨んでいる(大事な手駒なので逃げられたりとかしないようにいろいろ調べているのである)。
もしかして昔一緒に殺しをしたことでもあるのか?とか聞かれるのだが、ゲンは当然答えない。答えはこの先の巻に待っているのであろうか。
カジノグイ
血沸き巨額舞う魔窟“闇カジノ”!!「ここにある金、根こそぎ奪ってやる」真っ当に生きようとする施設育ちの青年・鈴木ゲン。そんな彼に無情なる現実が襲い掛かる―――施設時代からの妹分・まゆが一千万円の借金を背負う事となってしまったのだ。世の不平等さを痛感し、ゲンはある計画を企てる。それは……“闇カジノ強盗”―――だが、待ち受けていたのは裏社会の洗礼!!一瞬の隙が身の破滅! 極限の緊迫感で放つ戦慄のギャンブル・ノワール、ここに開幕!
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