作品名 | 少年のアビス |
---|---|
作者 | 峰浪りょう |
ジャンル | 青年漫画 |
出版社 | 集英社 |
雑誌 | 週刊ヤングジャンプ |
巻数(単行本) | 16巻まで配信中 |
巻数(単話版) | 335話まで配信中(めちゃコミのみ) |
価格 | 単行本:658円(税込) 単話版:26~42pt(税込) |
無料情報 | 単話版3話が無料(めちゃコミのみ) |
峰浪りょう先生が描くダークヒューマンドラマである「少年のアビス」第2巻。
2巻を読んでみて「堕ちる」といった言葉が本当に良く似合う言葉だと感じた内容であった。既に堕ちかけている主人公の令児はさらに堕ちていくし…今巻から登場する令児の担任教師である柴ちゃん先生も闇を見せていき、堕ちていく。さらに令児の幼馴染の一人であるチャコもこれから堕ちていくんだろうなぁ…と思わせる展開が待っている。
読んでいて闇堕ちした人間の怖さが滲み出ている内容であった。個人的にはとにかく面白い。
壊れている人間達の行き着く先は一体どこなのか…。救われるのか…奈落の底まで堕ちるのか…。黒く淀んだ深淵のボーイミーツガール第2章を見ていきましょう。
お得に読むならコミックシーモア
1巻はこちら
少年のアビス【2巻ネタバレ】
8話ネタバレ
学校にて出席を取る「柴ちゃん」の愛称で親しまれている柴ちゃん先生。彼女は顔に怪我をしていた。出席を取り終わって廊下を眺める彼女。昨夜の出来事を思い出していく。
彼女は台風で早退に生徒が外をうろついていないか車で街を回ってチェックしていた。そんな時、河川敷に生徒のバッグを発見する。ライトを照らして川の淵を見ると令児を発見する。
さらに隣の女性と手を繋いでいた事から彼女の脳裏で最悪の事態が過る。
『黒瀬くん、そこにいなさい!今から行くから!』
足を滑らせて河川敷の道路から川の淵まで転がる柴ちゃん先生。川へ転がり落ちるのを防ぐナギ。興が冷めたのか…『また今度にしよっか』と呟いて一人で立ち去っていくナギであった。
ナギから事情を聞こうと引き止めようとする柴ちゃん先生。彼女の手を引っ張りナギの方へ行かせない令児。
柴ちゃん先生も令児がさっき女性と死のうとしていた事に確信を持つ。そして自分のクラスから自殺者が出そうになった事にショックを受けていく。
『黒瀬くん…とりあえず私の家に来て…先生…話聞くから』
9話ネタバレ
冒頭、令児の事をまだまだ子供だと思っていた柴ちゃん先生の心の内が明かされる。そして河川敷で彼を引き取った後、車に乗せて自宅に向かう柴ちゃん先生。
シャワーや着替えを用意して、落ち着いた所で事情を聞く柴ちゃん。
『高校やめます…だからもう出てっていいですか?』
同時に柴ちゃんの顔についた怪我を心配する令児。それを皮切りにほんの少しだけ空気が和む。ここで勝負に出る柴ちゃん。一緒に考えるから悩みを聞かせて欲しいと教師のテンプレート的発言。
『オレの悩みは死んだらなくなります…だからもう邪魔しないでくれますか?』
『それとも先生がオレと一緒に死んでくれる?』
ドブラックな令児が顔を覗かせていき、唖然とする柴ちゃん。
10話ネタバレ
令児の事を大人しい真面目な生徒だと思っていた柴ちゃん。目の前にいる自殺願望のある怖い顔をした令児に恐怖を覚えていく。
そして令児の携帯が鳴り響く。
誰からの連絡が察知がついたのだろうか…。突然、吐き気を催してキッチンで嘔吐く令児。
『先生…助けて…』
その言葉を聞いて決心が生まれる柴ちゃん。電話に出なくていい。自分が令児を守ると伝えていく。この日は柴ちゃんの家へ泊まることへ。ベッドを借りて死んだように眠っていく令児。
一方、シャワーを浴びる柴ちゃん。
『嘘、嘘、嘘…やばいやばいやばい…こんなの絶対やばいよ』
しかし、彼女の顔はどこか微笑みと共に頬が赤く染まっていた。寝ている令児の髪の毛を触って、どこか嬉しそうな表情を浮かべる柴ちゃんであった。
11話ネタバレ
一夜明けて、台風も過ぎ去った状態。
柴ちゃん先生宅で目を覚ます令児。朝食も用意されていて、今日は学校も休んで家でゆっくりしていて欲しいとお願いされていく。
令児のお世話をする事にどこから嬉しみを感じていく柴ちゃん。スーパーで買い物をして嬉々と自宅に戻っていく。
帰宅すると制服を来て出迎えてくれた令児。しかし、制服を来ている事に違和感を持つ。
令児はもう迷惑はかけられないと思って家に帰る準備をしていたのだ。
そんな彼を出て行かないように必死で止める柴しゃん。
『黒瀬くん…悪いけど信用できない!だってあなた昨日、心中しようとしてたのよ?』
『ここにいなさい…まだここにいて…』
そういった柴ちゃん。自然と令児の唇を奪っていた。
12話ネタバレ
両者ともに驚く。
すぐに我に返って令児を突き放して土下座していく柴ちゃん。
『お願い…誰にも言わないで…今の無かったことにして…』
土下座しながら声が震える柴ちゃん。只々、彼女の弁解を聞きつつ、見つめる令児。すると柴ちゃんが本心を明かしていく。
『私はただ…今日…あなたにご飯を作るのが楽しみで仕方なかった…』
令児は気づく。
幸せに生きていると思っていた柴ちゃん先生…しかし、彼女はこっち側の人間であったと…。
『先生はこの町で幸せに生きてる方の大人だと思ってた』
令児のその言葉を皮切りに…これでもか…といった具合の不満を淡々と垂れ流していく柴ちゃん。完全に心の中は令児と似たものを持っていた。
『私は絶対こんな町で結婚も出産もしてやらないの』
自分の真っ黒な部分を曝け出して涙を流す柴ちゃん。制服は見たくないから脱いで欲しいと伝える。言われた通りに制服を脱ぐ令児。
『黒瀬くん…死んでいいよ、もう引き止めない』
背後を振り返ると服を脱ぎ捨てた柴ちゃん。自殺を許すから一度だけ抱いて欲しいと伝えていく柴ちゃん。体を重ね合わせていく二人。
13話ネタバレ
自分が堕ちている事を実感する柴ちゃん。同時に令児で初体験を済ませていく。行為も終わって落ち着いた所で一緒に死のうとした女性や理由について尋ねる柴ちゃん。
『誘われたから』
誘われれば死のうとする令児に少し軽蔑のような視線を送る柴ちゃん。しかし、令児にとって自殺は一つの手段であり、実際は助けてくれるならどんな方法でも良い事を伝えていく。
『令児…さっきは死んでいいよって言ったけどダメ…生きなさい』
柴ちゃんは自分が令児を助けると伝えていく。そして令児に対して心中で彼を救おうとするナギにもう会ってはダメだと伝えていく。その夜、何度も抱き合う二人。
一方、令児の幼馴染であるチャコ。
お茶屋を営んでおり、店番を任されていく。町や親、周辺住民に対する不満が心に現れる中、似非森浩作が店に訪れている事に気がつく。
14話ネタバレ
似非森浩作がお茶を買っていく。
同時に父親と近所のおじさんの会話に最高の嫌悪感を持つチャコは居たたまれず店を出て行く。
そして目の前には似非森浩作。
勇気を振り絞って声をかける。小説のことや町について談話する二人。似非森はこの町の出身で現在は親の介護で戻ってきている事をチャコに告げていく。
将来の自分の夢を似非森に熱く語っていくチャコ。
『…いつか先生の担当になりたいってずっと思ってました』
『いつかと言わず今日から僕の担当になってよ、キミといたらなにかいいものが書けそうだな』
彼岸花を摘んでチャコに渡す似非森。
同時にチャコは令児に伝えた似非森の人間像を思い出していく。
『クズだよ…リアルで出会っちゃダメな人でしょ』
それを知りながらチャコは笑顔で似非森が差し出した彼岸花を受け取っていく。彼岸花には様々な花言葉。迷信もあるがどちらに転ぶ事になるのか。悪い予感しかしない…。
15話ネタバレ
体を重ねまくって一旦、冷静さを取り戻す令児と柴ちゃん。
柴ちゃんはこの関係は令児が高校生の間だけの関係だときっぱりと伝えていく。そして柴ちゃん先生の家を出て自宅に戻る令児。途中、チャコへ連絡を折り返す。良い事があったと伝えるチャコだが…それが似非森関係である事は伝えなかった。
会ってから話すと伝えるチャコ。一方の令児もチャコに伝えようとするが一方的に電話を切られていく。そして呟く令児。
『オレも町でるよ…チャコ』
自宅に戻り、母に昨夜は帰らなかった事を謝罪。母親の一心同体的な発言に絶望を感じる令児。
一方、ナギ。
彼女はコンビニバイトをクビになっていく。コンビニから出て歩いていると声をかけられる。
『おねーさん…火 貸してよ』
令児の幼馴染であった玄がナギに接触を図っていく。
16話ネタバレ
昨夜、令児と共に消えていく姿を見たと伝えていく玄。
『…あれ、俺の幼馴染なんだけど、あんた、あいつとどういう関係なの?』
冷たくあしらうナギ。
よそ者に対して町のルールを教えていく玄。彼の言葉を聞いて切り返すナギ。
『怒るのは誰?キミ?嫉妬するのはどっちに?』
玄の唇を奪おうとするナギ。ギリギリで突き飛ばす玄。
『安心して…令児くんとはお付き合いしてないから』
それを聞いて自分からナギの唇を奪う玄。
工場の裏庭のような場所でナギを押し倒していく。ヤる前に令児とどこへ行ったのか尋ねる。
『情死ヶ淵へ向かったの…心中するため…死にたいのよ、彼』
それを聞いて表情が変わる玄。
『…お姉さん…あいつは俺のもんなんだわ』
令児が町を出る、死ぬなど許される事ではないと語る玄。彼はナギに令児に二度と近づかずに町から出ていけと忠告していく。
その後、令児の家を尋ねていくる玄。
17話ネタバレ
昔を思い出す玄。
令児の家には父親も居て、兄もまだ部屋から出てきていた様子が描かれていく。
裸で玄の前に出てくる令児。
話があると令児を外に連れ出そうとする玄。
『なに?』
『別に』
母親と玄の怖くて意味深過ぎるやり取り…。どちらも含みのある目、表情をしている。
場所を変えて公園へ行く二人。
玄は令児に尋ねていく…死のうとしているのかと…。
胸ぐらを掴んで問い詰めていく玄。ここで意味深な言葉を吐く。
『お前、俺にまだ罪をかぶせたいのか?』
手を離して昔話をする玄。令児はまったく覚えていなかった。髪をグシャっと触って『そんなだからお前は勝手に死のうとしたりできるんだな』と伝えて立ち去っていく玄。
『…罪ってなんだよ…』
立ち去る玄を見ながら呟く令児であった。ここで第2巻は終了。
少年のアビス【2巻の感想】
令児はさらに堕ちるし、柴ちゃん先生も堕ちる。そしてチャコも魔の手に堕ちる。そして玄と令児の間には何があったのか…。令児は忘れているようだが玄は覚えている些細な出来事なのか…。
まだまだベールに包まれた人間関係や人間模様が今後の読書意欲を高めてくれている。
令児、ナギ、柴ちゃんの三角関係もどうなるのか気になる。死ぬことで令児を救おうとするナギ。生きる事で令児を助けようとする柴ちゃん。令児はどっちに救いを求めていくのか…。
ダークヒューマンドラマ好きには本当にお勧めの作品。是非、チェックしてみてください!
お得に読むならコミックシーモア
NEXT(次へ)
✅ 少年のアビス ネタバレ最新刊3巻【謎が謎を呼ぶ衝撃の展開へ!?】