対カルト宗教警察サスペンス漫画『スマイリー』、第4巻である。
スマイリー【4巻】あらすじ
ひとつ懺悔。4巻紹介まできて今更いうことでもないのだが、1巻の紹介で間違いがあった。1巻で教祖(正確に表現すると、『心笑会の祖』と呼ばれている)として登場している人物を「おっさん」と表現したが、実際には女性である。しかもかなり高齢らしく、老婆というのが正確なところのようだ。
それともう一つ。その教祖の息子で、「笑光」という人物がいて、外見と声は子供そのものなのだが、少なくとも二十年くらい前からずっと同じ名前で活動していることから、年齢などのつじつまが合わないらしい。どうもばあさんのほうではなくこいつこそが真の教団の中心人物なのではないかと思われるふしもあるのだが、詳しいことは謎である。
さてそれであらすじだ。ざっくり言えば、前巻で出てきた警察の特捜チームと友司とが調査を進めていくターンである。
友司の妻の恵であるが、五人(あるいは六人だという説もある)いる、「笑」の一文字を与えられた幹部の一人になっており、「笑恵(しょうけい)様」と呼ばれている。
どう計算しても入信から一年かそこらしか立っていないはずのただの主婦が、なぜ幹部にまで上り詰めているのかは謎のままだが。
作品名 | スマイリー |
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作者 | 服部未定 |
ジャンル | 青年漫画 |
内容 | ホラー / サスペンス / ミステリー / 宗教 |
出版社 | 日本文芸社 |
価格 | 792円(税込) |
巻数 | 6巻まで配信中 |
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スマイリー【4巻】ネタバレ
えーでは最初から。実は前巻の途中で半年くらい時間が飛んでいるのだが、その間に友司は何をやっていたのかって話である。実は一度本当に心が折れかけて「俺はもう手を引く」というメールを本気で書いたのだが、知り合い(心笑会に父親を殺されたお嬢さん)にハッパをかけられて、やっぱりやる気になったのであった。刑事に特捜チームに紹介され、自分もどうにか幹部になって「教団本部」に潜入するべく、まじめな信者のふりを頑張っている。ちなみにいまだに偽名を使っている。
ちなみに鈴村(お忘れかもしれないが、恵の友人の女性だった、下っ端幹部)は、特捜チームに紹介されていない。彼女に対しては「俺はもう手を引く」メールを送ってしまっている友司なので、気の毒に鈴村さんは友司が本当に教団に入信してしまったと思っているのである。
で、ただではいられない鈴村さん、友司の仕事関係の知り合いのマスコミ関係者を呼び出して、友司について聞き出そうとしたりしている(その人別に何も知らないよ)。ただ、そっちのマスコミ関係者(というか、編集長)のほうもいちおう、心が折れてはいるのだがまだ心笑会に追い回されていて、そっちのほうもそこそこにまだ展開があるっぽい。
で刑事たちはというと、いつぞやの知事を麻薬(厳密にいえば覚せい剤)使用の現行犯で締め上げ、心笑会の幹部のひとり「笑愛」の正体を聞き出すことに成功した。えー、警察庁の、長官官房審議官だそうである。どれくらい偉いのか聞き慣れな過ぎてよく分からないが、そうとうな大物であるようだ。
一方、潜入している友司。なんでも「笑光の誕生会」という教団にとっての重要イベントがあるんだそうで、どうにかそれに出席することを許されることになる。というわけで、とうとう笑光と(再度)対面することに成功した。というところで、次巻に続く。
スマイリー【4巻】感想
ここまで一度も名前を出さなかったが、教祖だとされている老婆の名前は「笑媛」。警察のこれまでの調べでは、トップが笑光で、その下が笑媛で、さらに下に公称では五人の幹部がいる。そいつらも全員「笑」が名前につく。ただ、どうやら非公開の六人目の幹部もいるらしい。今巻までで明らかになっているのはそのくらいである。
心笑会は不気味なカルト組織ではあるが、いろいろ調査が進んでだいぶ化けの皮がはがれてきた感はある。わからないのは笑光という人物であるが、それについては次巻冒頭から動きがあるのであろう。というわけで、次巻に続く。
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