1日外出録ハンチョウ【9巻ネタバレ感想】過去巻の登場人物が再登場!

1日外出録ハンチョウ(9)

スピンオフのスピンオフとして始まった(ちなみに、スピンオフ元のトネガワは完結した)ハンチョウもはや9巻である。

ちなみに、この巻で終わりではないので10巻も出る。大台突入確定だ。

1日外出録ハンチョウ【9巻】あらすじ

1日外出録ハンチョウ(9)

例によってこの漫画は各話完結方式なので、ネタバレに進もう。ちなみに、今回は連続性のあるエピソードもない。ただ、過去巻に登場している(というか、もうほとんど準レギュラー化している)登場人物はかなり出てくる。

1日外出録ハンチョウ(8巻)

1日外出録ハンチョウ【9巻】ネタバレ&感想

1日外出録ハンチョウ(9)

釣果

いつもの三人組(ハンチョウこと大槻・部下の沼川と石和)と、既に「地下」から解放済みなのだが大槻らと友人づきあいをしている木村とで魚釣りに行く話。ちなみに、木村にレンタカーの運転を任せて、熱海(日帰り)で海釣りである。石和は海辺の町の出身だそうで、普段は目立たない存在なのに珍しくやたらカッコいい。

三畳

「地下」に班長用(念のため書いておくが、班長は大槻のほかにも何人もいる)の個室が実装された。三畳一間の殺風景な部屋ではあるのだが、黒服宮本についてきてもらっていろんなものを買い込み、好きにインテリアを飾る大槻なのであった。

上京

大槻はほとんど出てこず、沼川メインの話。前に九州の話で出てきたが沼川は宮崎出身なわけであるが、沼川の同郷の友人である黒木というのと一緒に東京めぐりをする。はじめ、東京に対してプレッシャーを感じるところがあって今一つ気まずくなったりしていたのだが、やがて心も開けて宮崎弁まるだしで二人ともはしゃぐようになり、お台場にガンダムを見に行ったりするのであった。

鉄人

だいぶ前から何度か出ている、そば打ちが趣味で料理全般得意な柳内という黒服。この人物が、とうとう「地下」の調理当番から外れることになった。新人は料理の能力などない人物なのだが、柳内はできる限りのことを伝達し、新しい職場へと巣立っていった……というわけでもない。大槻がいつもの二人を連れて外出したところ、監視役が柳内だった。柳内は寡黙な人物であるのだが、その後ろ姿に三人はそっとお辞儀をするのであった。

戦隊

その日、「地下」に震撼が走った。あの俳優の倉本海が、地下に落ちてきたのである。「いや、それ誰だよ」というのは大槻なのだが、その昔「友情戦隊ダチレンジャー」という番組で主役を演じた人物らしい。大槻はそんなこと知ったことではないからイカサマ賭博のカモにしようとするのだが(この漫画では忘れられがちだが、大槻はそういう種類の悪人である)、部下に止められる。地下で大人気になってしまった倉本、なぜそもそもこんなところへ来たのかというと、友人の借金の連帯保証人をやって云々、ということらしい。ところがある日、その友人が借金を完済し、倉本は人気者のまま風のように地下を去っていった。この作品の原作『カイジ』の作者福本伸行はもともと人情物漫画を描いていた人物なのだが、それを思い返させられるような、このシリーズでも屈指の人情回である。

起点

みんなで花見をする話。突き詰めればそれだけだが、大勢人が集まって、なんと大槻の行きつけの小料理屋のおかみまで出てきた。大槻は「花見というのは人生のセーブポイントなんだ」みたいなことを語る。

一会

今となっては珍しくなった、大槻が一人で外出をする回である。ふと「下町の飲み屋の人情」に触れたくなった大槻、知らない三人(それぞれ全く関係のない人)と串カツ屋でどうでもいいような話をして大いに盛り上がる。

未食

大槻が「そういえばドジョウって食べたことないな」と言い出し、三人でドジョウ料理店に行く話。「なんか、江戸時代ならともかく21世紀のいま、ちょっとドジョウ食いに行くか!ってなるタイミングってないよな」みたいな会話が愉快。


1日外出録ハンチョウ

1日外出録ハンチョウ

原作・著者福本伸行 / 萩原天晴 / 上原求 / 新井和也
価格660円(税込)

地の獄…! 底の底…! 帝愛地下労働施設…! 劣悪な環境である地下にいながら「1日外出券」を使い、地上で贅の限りを尽くす男がいた…! その名は大槻…! E班・班長にして、1日を楽しみ尽くす匠…! 飲んで食って大満喫…! のたり楽しむ大槻を描く、飯テロ・スピンオフ!

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