見える子ちゃん(1)
著者 泉朝樹
雑誌 MFC
出版社 KADOKAWA
ジャンル 青年漫画
えー、新シリーズのご紹介である。ツイッターでバズって連載化、単行本化、という、昨今では珍しくもなくなったタイプの漫画だ。
見える子ちゃん【1巻あらすじ】
主人公のみこという少女は、「見える」。何かが。
何なのか、はっきりしたことは分からないが、霊とかそういう類のものであるらしい。
この作品の最大の特徴として、みこに「見える」ものはたいがいやたらとグロテスクな姿をしている。
要するに霊能者の一種であるわけだが、みこに関していえば本当にただ「見える」だけで、ほかには何もできない。といっても、霊たちの方もあまりこれといって、見た目が怖いだけでたいして何もしてこないやつがほとんどである。だがみこは怖がりなので、ひたすら見えないふりをしている。
ここまでが基本プロットであり、最初の数話は本当にその繰り返しで作品が成り立っていた。それがツイッターでバズったというわけである。
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見える子ちゃん【1巻ネタバレ】
みこにはハナという親友がいる。彼女は見えないが、「引き寄せる」体質の持ち主である。ただし、物凄く強力な加護のようなものを天然で持っていて、引き寄せはするがたいして苦にもしていない。あと、巨乳。みこは貧乳。
話がちょっと転がり始めるのはある日、ハナがみこが捨て猫を見つけたとき。里親を探すことにするのだが、声をかけてくる青年がいた。捨て猫を引き取りたい、というのだが、その背後に大量の動物霊のようなものがうごめいているのを見たみこは、この人はきっと動物を虐待している人であるに違いないと確信し(実はずっと後で誤解だったことが分かるが、それは後の巻の話)、その話を断ってしまう。
で、別の人に引き取ってもらうことになる。そっちの人は見た目は怖いおじさんなのだが、良い霊がついているようだから安心、というわけだ。実際、良い人であった。
さて、単に「見えるが、見えないふりをしている」の繰り返しからなるだけのパターンはここで大きく展望を見せた。みこは能力を応用することができるというわけである。
ところで、みこは霊を払ったりとかできないけどできるもんならやりたいので、とりあえず効果があるかもしれないと思って数珠を買う。ドンキで買った安物だが、まったく効果がないというものでもなく、弱そうな霊には効くようだった。だが、大物の悪霊のようなもの相手だと、効かないどころか数珠がはじけ飛んでしまうのであった。
そこで出てくるのがゴッドマザーを名乗る占い師・祓い師をやっている老婆である。いちおう、彼女は本物の霊能者だ。見る力そのものはみこに及ばない(というか、みこの見る能力が人並み外れて強すぎる)のだが、いちおう本物の祓え具なども商っている。
ゴッドマザーはみこの秘められたポテンシャルと不遇な境遇を割と簡単に見抜き、みこに自分にとってはとっておきであるところの高級な数珠を与えた。
しかし、ゴッドマザーの見えている前で、その数珠も悪霊の前にはじけ飛んでしまった。自分の能力に自信を失ったゴッドマザーはこれを機に廃業引退するのであった。
その後、主人公の弟が出てくる。小学生のようである。割とシスコン。彼には霊能力はないようである。母と、父も出てきて、平和な団らん……という雰囲気だったのだが。
実は父は故人であり、食卓を囲んでいるように見えたのは父の亡霊であった。というのが一巻の最終話である。
見える子ちゃん【1巻の感想】
筆者はツイッターをやっているのでこの作品のことは最初期から知っていた。知っていたが、正直なところ最初の数話はたいして面白くもないと思いスルーしていた。
しかし今回改めて読んでみたところ、その後の話の転がり方は意外と悪くない。とりあえず3巻まで、続けてご紹介していくとしよう。
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