夢で見たあの子のために【6巻ネタバレ感想】両親の死の謎も解明!物語は大詰めへ!?

夢で見たあの子のために(6巻)

物語も佳境という雰囲気を漂わせる、『夢で見たあの子のために6巻である。

夢で見たあの子のために【6巻あらすじ】

今巻は「恵南が何者かに攫われたので助けに行く」というのがメインプロットになっている。

まあ、そんなひどいことにはならないのだけれど。

夢で見たあの子のために(5巻)

夢で見たあの子のために【6巻ネタバレ】

夢で見たあの子のために(6巻)

さて、一登が交通事故に遭ったわけである。崖の上を走っていたとき、意識が朦朧としてガードレールに激突、そのまま崖下に落ちたのだが、誰が呼んだんだか知らないが救急車で運ばれて、一命はとりとめた。だが医者は「生きてるのが不思議だ」という。

看護婦が「そんなに重傷だったんですか」というと、医者はそうじゃない、頭蓋骨の中に弾丸が食い込んでいてかなり危険な状態だ、という話をする。そもそも、事故など起こしたのもその弾丸のせいで意識が朦朧としたからだと思われる。

明らかに事件性のある傷なのでここで警察に連絡がいき、間は省くが刑事の若園が現場にやってくる。火の男に繋がる絶好の手がかり、というわけだが、火の男の動きの方が早く、間一髪一登は若園と接触する前に火の男によって病院から連れ出されてしまった。

この逃亡に際し、火の男は救急車を盗むのだが、顔を見られた救急隊員を殺そうとする。ところがそれを一登が止める。仁義にもとる、ということらしい。

若園も何の仕事もしないわけではない。一登が病院でうわごととして「千里、どうして来ない?」とつぶやいていた、という看護婦からの情報を入手し、千里に伝えてくれる。しかしどうしてもこうしても、千里には一登の居場所などわからない。

もしかしたらどこかでヒントを見落としているのかもしれないが、いずれにせよこの巻では謎のままである。

この後回想シーンが入る。千里の両親が殺された場面の回想である。千里の父親はろくでなしで、妻を殴るような男だった。そこに弟の蓮士(れんじ。なお、火の男その人)がやってきた。

二人の会話によると、千里と一登の双子はもしかしたら蓮士の子であるかもしれないらしい。双子の母は双子の兄弟を相手に不倫関係をやっていたのである。なかなか複雑だ。

で、事件だが、実は火の男が千里の両親を殺したのではなかった。喧嘩の末、父親が妻を殺した。その直後、一登が父親を殴り殺した。そして、火の男は自分の甥だか実子だかであるところの一登を連れて、その場を去ったのである。

そのあと、恵南が拉致される。友人の三バカのひとりであるところの瀬島にバイクを借り、手がかりを追って探しに向かう。

そこで、「火の男」に出会う。殺し合いになるのだが、実はこれは茶番であった。その火の男は妻子を人質に取られて脅迫されていた偽物で、千里を殺すことではなく千里に殺されることを目的としていた(そのように真犯人に脅迫されていた)のである。

人質は救助され、人質だったところの女性は自分を救助した一登から預かったという千里宛ての手紙を渡してくる。この巻はここまでである。

夢で見たあの子のために【6巻の感想】

夢で見たあの子のために(6巻)

巻末に載ってる次巻予告に「最終第7巻こうご期待」とか書いてあるかと思ったほどだが、流石にそれはなかった(なかったからといって終わらないとも限らないが)。それくらい物語は大詰めという感じがする。

両親の死の謎も解明されてしまったし、もう物語的に残された伏線や謎はあまり残っていない。なかなか面白かったがそろそろこの物語ともお別れかなーと思うと少し残念だ。

とか言ってここからさらに五巻とか十巻とか続く可能性もゼロではないが、まあさすがにそれは無いんじゃないかなという気がする。では、また次巻の紹介で。


夢で見たあの子のために

夢で見たあの子のために

原作・著者三部けい
価格638円(税込)

幼少期に家族を惨殺された中條千里は、ただ復讐を果たすためだけに生きている。生活の全て、学校の全て、復讐という目的を果たすのに必要な力とお金を得るため、自分が汚れるのも厭わない…。心配する幼馴染み、残された肉親の思いも振り切って果たそうとする、人生の全てを懸けた復讐劇の先にあるものは、果たして千里に何をもたらすのだろうか?メディアミックスで話題になった「僕だけがいない街」の著者が新たに紡ぎ出すヒューマン・サスペンスがここに開幕する!!

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