親愛なる僕へ殺意をこめて【11巻ネタバレ】二重クライムサスペンス…遂に結末へ!

親愛なる僕へ殺意をこめて(11)

漫画「親愛なる僕へ殺意をこめて」最終巻となる第11巻。

今回はB一、京花の中にある本心が描かれていく内容。舞台は法廷となり、証人尋問といった形で11月18日の出来事の裏事情などが明かされていく形へ。

そしてエピローグでは登場キャラ達のその後が描かれていきます。二重人格クライムサスペンスが遂に完結となります!

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親愛なる僕へ殺意をこめて

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親愛なる僕へ殺意をこめて(10巻)

親愛なる僕へ殺意をこめて【11巻】ネタバレ

親愛なる僕へ殺意をこめて(11)

89話ネタバレ

発砲音が鳴り止むと部屋に入る真明寺麗。

八野衣エイジことB一は亀一を殺していなかった。平凡な幕切れだとB一を蔑む。手に持っていた銃を投げ捨て、その場で泣き叫ぶB一。

警察も訪れて逮捕されていく二人。B一はポケットの中の携帯を差し出す。この中に浦島亀一が15年前のLL事件の真犯人だと認める音声が録音されていると伝えていく。

世間はニュース速報。
指名手配されていた浦島エイジが逮捕されたと報道していく。ニュースを見て物思いにふける友人の柏木。

場面は1年後へ。
裁判所にてB一は入廷。検察の席には雪村京花の姿があった。

90話ネタバレ

B一は京花の殺人に対する証人として入廷。証人尋問が開始されていく。B一は京花が畑中葉子の殺害の首謀者である事を明言していく。しかし、その前にある話がしたいと語るB一。

『雪村被告が犯したもう一つの殺人についてお話しなければなりません』

B一は自分の別人格である浦島エイジを京花は殺したと証言していきます。

11月18日の出来事を解明しないと一連の事件の全貌が明らかにならないと語るB一。当時の彼女の矛盾した行動があったからこそ、浦島亀一を殺さなかったと気持ちを明かすB一。

11月18日に何が起こったのか尋ねる検察の人間。

場面は転換。
11月18日。浦島エイジに自分の目的を明かす京花。彼女はエイジとB一の人格統合を目的としていた。二人の人格が統合して始めてLLが認めた本当のエイジに会えると語る京花。

そして京花はLLの正体を浦島エイジに明かしていく。

11月17日。
電話で亀一と話す京花。絶望から救ってくれた事を感謝しつつ、LLの正体が亀一だった事が残念だと伝えていく。亀一は京花の意見が的外れであると伝える。

『八野衣、浦島エイジという人間は私が腹を痛めて産んだ息子も同然だ』

その後も続くLLの言葉。
彼に心酔している京花は彼の言葉を信じていく。LL本人がエイジと血の繋がりはなくても、それ以上の親子だと認めた事によって京花の気持ちは増々、エイジの事が好きになっていく。

91話ネタバレ

浦島エイジは義父が本当の犯人だと知って錯乱する。そんなエイジを慰めて言葉をかけていく京花。

彼女はメンタルクリニックに通っていた本当の理由を明かす。

京花は専門家の先生に人格統合の方法を探る為、自分自身を二重人格だと偽ってメンタルクリニックに通っていた。そして先生から人格統合のヒントを得ていく。

京花は浦島エイジ側が作られた人格である事を明かしていく。

エイジは自分が本来の人格だと思っていたが、そうでない事を京花から聞かされてショックを覚えていく。辛辣な言葉で浦島エイジといった人格を消滅させようとしていく京花。

『出来損ないの存在でしかないの』

この言葉を京花から伝えられた瞬間。彼の中で何かが崩壊していく。倒れてしまうエイジ。

92話ネタバレ

B一の供述によってざわつく法廷。今回の審理はここで終わる。次回の取り調べの日程が決められていく。

B一との面会に訪れる真明寺。
亀一の近況、県警に再捜査の意向などを伝えられていく。八野衣真の事件が再捜査される事はないと知らされていく。

しかし、亀一の供述によってB一の父親である八野衣真の無実は証明。

『お前が父親の冤罪を晴らしたんだ』

同時に真明寺は尋ねる。エイジ本人しか知り得ない情報をB一が知っているのは彼の記憶が戻ってきているのかと…。断片的に思い出す事はあると語るB一。

続いて真明寺は京花の面会へ。
彼女は京花に浦島エイジからの手紙を渡していく。

独房に戻ってエイジからの手紙を開ける京花。読み終わった後、彼女は手紙を何度も何度も細かく破いていく。

93話ネタバレ

再びB一の証人尋問が開始されていく。
以前の供述内容をおさらい。主張に間違いがない事を認めていくB一。ここでまだ話には続きがあると切り出していく。

京花は一人で浦島エイジをい殺しきれなかったと供述。他の人間の手を借りたと意外な事実を告げていく。

『浦島エイジ自身です』

11月18日に遡っていく。
エイジに犯人の正体、出生の秘密を明かした京花。人格が消滅したかと思ったがエイジはまだ生きていた。

彼は京花の矛盾を突きつけていく。

LLに心酔している京花。しかし、八野衣と浦島エイジを殺す事はLLの意図に反していると伝える。

『LLにとって一番大切な存在の俺を自分の手で殺そうとしたんだ!』

京花の矛盾点に気づいたエイジ。彼女の本当の目的に気がついたと明かす。これはまだ京花自身も気づいていない本当の願いだと伝える。

『君はずっと誰かに認めてほしかったんだ』

京花の心の奥にずっとある変わらないものは「誰かに愛されたい」と願う気持ちだと伝えていくエイジ。

94話ネタバレ

エイジの言っている事がまだ理解できない京花。

話を続けるエイジ。彼は京花と出会って救われたと語る。京花だけが自分の唯一の居場所であったと。

京花を暗闇から救ってあげたいと伝えるエイジ。立ち上がって彼女を抱きしめていく。

京花に様々な言葉を投げかけていくエイジ。

『京花ちゃんが俺に死んで欲しいなら俺は喜んで死ぬ』

抱きしめていた手を話して泣きながら締めの言葉を探すエイジ。すると突然、彼は頭に銃弾を打ち込まれたかのように倒れていく。

倒れたエイジをゆする京花。
浦島エイジの人格が消滅した事を察知する。

『さようなら、浦島エイジ君』

95話ネタバレ

場面は法廷へ。
B一はLLを心酔する京花が何故、自分に犯人の正体を伝えようとしているのか、ずっと疑問だったと語っていく。

そして事件から一年。
少しずつ、浦島エイジの記憶が戻ってきたB一は京花の真意が理解できたと語る。

『お前が俺にLLの正体を教えようとしていたのは全て浦島エイジのため…だったんだな』

京花はB一の目的である復讐を達成させる事で次はB一の人格が消滅。もしかしたら浦島エイジの人格が戻ってくるのではないかと考え、それに縋っていた。

続けるB一。
11月18日。浦島エイジと最後のやり取りにて京花はエイジに救われて、あの日からエイジに会いたいともう一度願っているのではないかと訴えていく。

『死んだ人間は二度と戻ってこない』

エイジを殺したのは京花自身だと彼女に突きつけていくB一。

最初は笑い、徐々に泣き叫ぶ京花。法廷に彼女の慟哭が鳴り響いていく。

LLと同じく痛みを感じないように生きてきた京花。しかし、その痛みを浦島エイジが取り戻してくれたと語るB一。

96話ネタバレ

面会室。
真明寺はB一に何故、最後に浦島亀一を殺さなかったのか尋ねる。

彼の中で悪意は悪意を呼び、連鎖されて続いていくといった考えに至っていた。あそこで亀一を殺すと自分が亀一から悪意のバトンを受け継ぐと感じていたB一。それを亀一も望んでいるように見えていた。

そしてエイジの行動。
彼が行動が京花を変えた事実。そんな背景があって亀一の殺しを止めたと明かすB一。

浦島珠代宛にエイジから手紙が届く。そこには巻き込んでしまった事の謝罪が書かれていた。同時に珠代の手元には新聞。亀一に死刑判決が下された事が記されていた。

最終話ネタバレ

独房にてエイジの手紙の継ぎ接ぎを直す京花。

B一は2年の刑期を終えて出所。畑中葉子の墓にお参り。その帰りに真明寺と対面していく。探偵事務所の所長になっていた真明寺。出所祝いと称してクラッカーを放っていく。

驚きつつ立ち去っていくB一。その時の彼の仕草を見て彼の中でエイジがしっかりと生きている事を確認する真明寺であった。

最後にエピローグとして各々のその後が描かれていく。

親愛なる僕へ殺意をこめて【11巻】感想

親愛なる僕へ殺意をこめて(11)

最終巻は各々の内情、内面を描く形となった。雪村京花の思惑も明確になってスッキリ!

11巻まで続くクライム系サスペンスも珍しいのではないだろうか。各巻それぞれがピークを超える内容に仕上がっており、非常に楽しめたサスペンス漫画であった。

途中までエイジの中にいるB一が記憶頼りでまったく描かれない事も斬新であった。最終的にB一は人生における新しい一歩を踏み出せる事になり、彼にとってハッピーエンド寄りの結末になったと言っていいのかな。

人間ドラマの成分が多めなクライムサスペンスが好きなら是非、お勧めしたい作品。チェックしてみて欲しい!


親愛なる僕へ殺意をこめて

親愛なる僕へ殺意をこめて

原作・著者井龍一 / 伊藤翔太
価格660円(税込)

「人生は楽しんだもん勝ち」がモットーの大学生・浦島エイジ。だが彼は、人には言えない“過酷な運命”を背負っていた。その現実と向き合った時、彼は惨劇に巻き込まれていく―――。

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