親愛なる僕へ殺意をこめて【10巻ネタバレ】LL事件の真相が解明されていく!

親愛なる僕へ殺意をこめて(10巻)

漫画「親愛なる僕へ殺意をこめて」第10巻。

今回は今までのLL(亀一)のアリバイ崩し・事件の背景が語られていくのでテキスト量が多めの巻である。

全ての真実を知ったエイジ(B一)は何を思い、どう行動に出るのか…。殺人鬼・LL事件の全てが明かされる注目の内容に仕上がっています。

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親愛なる僕へ殺意をこめて【10巻ネタバレ】

親愛なる僕へ殺意をこめて(10巻)

81話ネタバレ

殺人鬼・LLの尻尾を掴んだB一。
犯人は義父の浦島亀一であった。ナイフで手の甲を引き裂かれても何も動じない亀一。流れる血を見て手拭いで止血していく。

『なぁエイジ…教えてくれよ…痛いって感覚を…』

亀一の痛みの麻痺についての背景が明かされていく。痛みを感じなくなった理由は医学的にわかっておらず、痛みの麻痺について淡々と発症時期やちょっとした苦悩などを語っていく。

一度水を取りに行って、本題に入っていく亀一。痛みを感じないから真犯人だと決定付けるのは強引過ぎるだろうと伝えていく。

ここでB一は自分が亀一に辿り着いた理由を語っていく。きっかけは雪村京花の病室に設置していた隠しカメラの映像であった。京花は自分の死を目前にして何かを掴もうとするジェスチャーをしていた。

伸ばした手の先に何があるのか…それが知りたかったと答えるB一。

82話ネタバレ

その後、B一は京花の病室に忍び込んで真実に近付く何かがあるはずだと部屋の中を隅々まで物色。引き出しの奥の壁に一枚にメモ用紙が貼りつけてあることに気がつく。

メモ用紙には電話番号だけが記載されていた。
番号を足がかりに調査を進めていたB一。辿り着いたのは北海道であった。

オバタ・サチといった女性に辿り着いたB一。彼女から京花が尋ねてきた時の様子を聞き出していく。サチは15年前に小さなスナックを経営していた。その時の写真を京花は探していたらしい。B一も見せてもらう。

そこには京花の姉である白菱凛が写っていた。

今までの調査で亀一には白菱凛を殺す事は不可能なアリバイが揃っていた。何故なら白菱凛は当時、北海道にはいないものとされていたからだ。そして亀一は3月24日から31日まで北海道に家族旅行へ行っていた。

しかし、15年前の北海道にいた白菱凛の写真。日付は3月24日になっていたのだ。つまり別の県で監禁されているはずの白菱凛が実際は北海道にいた事で亀一のアリバイが崩されていく。

83話ネタバレ

続いてB一はこの種明かしをしていく。
真明寺麗はB一に15年前の3月23日にS県内の廃墟で白菱凛が監禁されているのを見たと証言している。しかし、実際は3月24日以前から白菱凛は北海道にいた。

真明寺麗が幼い時に見た白菱凛とされる遺体は発見さえされていない「6人目の被害者」だと語っていくB一。

カラクリの説明を続けていく。
白菱凛と背格好の似た別の女性を亀一は拉致して監禁。当時、真明寺麗の存在を知って調べた亀一は監禁されている女性を白菱凛と勘違いさせる事に成功していたのだ。

B一と亀一がいる部屋の扉の前で二人の会話を聞いていく真明寺麗。

その後、北海道で白菱凛を殺してS県まで死体を運ぶトリックも解明していくB一。白菱凛殺しのアリバイが崩れていくと手を叩き拍手する亀一。

『たいしたもんだ…それでこそ、私の息子だ』

84話ネタバレ

謎を解き明かしてくB一に感慨する亀一。しかし、まだ満点ではないと語る。自分と白菱凛がどういった関係で、どこで接点を持って北海道まで彼女を呼び寄せる事が出来たのか説明を求めていく。

まずB一は京花の残したメモ帳の経緯を語る。

長いので端折るが電話番号記載のメモ帳は白菱凛が京花の為に残したメモであった事が明かされる。しかし、ここまでで亀一と白菱凛の関係に結びつくような説明は一切ない。

白菱凛や京花の過去を語った後、ようやく白菱凛との関係について深く切り込んでいくB一。

15年前に白菱凛が北海道に行くのは最初から計画されていたものだったと語るB一。白菱凛は亀一と父親である八野衣真の力を借りて最初から北海道に逃げる予定であったと明かす。

85話ネタバレ

白菱凛と京花の家庭環境が明かされていく。悲惨で歪んだ家庭環境を知った八野衣真は白菱凛を一時的に自身の経営する風俗店で働かせつつ、更生出来るように手助けをしていた。

そんな更生の手伝いを八野衣真は保護司であった亀一にも協力を頼んでいたのだ。さらに白菱凛以外のLLに殺された被害者は皆が家庭環境を抱えて八野衣真に助けを求めていた家出少女達であった事も判明。

八野衣真が女性達の夜逃げを手配する役。亀一は新しい土地で住まいや仕事を手配する役であった。

亀一は八野衣真が手配してきた少女達を助ける振りをして裏では残虐行為をしていた。そして犯行を全て八野衣真にせいに見せかけていた。これがLL事件の全貌であり、真実であった。

『満点と言いたいところだが少し減点しておこう』

亀一はB一の父親である八野衣真について語っていく。家庭環境に問題のある少女達を救っていた男と聞くと聞こえは良いが、彼の本来の仕事は女性を食い物にして金を稼いでいた。そんな惨めな現実から目を逸したくて少女達を助けていたと語る亀一。

『お前が思うほどあいつは良い人間でも良い父親でもなかった…それが満点の答えだ』

86話ネタバレ

何故、LLと称して殺人をしていたのか問うB一。亀一は自分の空虚を満たすものが死であったと語っていく。拷問して相手の苦痛を見ている時だけが生きている実感を持てたと…。

しかし、人の死も自分の中でリアリティを失ってしまった事を明かす亀一。

そこで考えたのが自分の持つ虚無を世界中にバラ撒く事だと語っていく亀一。それが殺人鬼・LLといった壮大な嘘物語を撒き散らす事であった。最初から亀一の中で組み立てられていたシナリオであった殺人鬼・LL事件。

その中で一番の予想外は浦島エイジ、八野衣エイジの存在が生まれた事だと語る亀一。

彼は最初から人格が分裂していること、目的が復讐である事も全て知った上でB一を引き取っていた事を明かす。その理由は最も近くで自分が生み出した復讐に因われたエイジといった人間の行く末を見たかったからだと明かす。

この15年間は喜劇であり、楽しかったと感謝を述べる亀一。

87話ネタバレ

雪村京花との関係について語る亀一。
彼女とは一切の共犯関係にない事を告げていく。彼女の犯した模倣事件は寝耳に水の出来事であったと語る。

精神を病んでしまった義妹である乙の事も気にするなと語る亀一。淡々と事件の背景を語る亀一に怒りがこみ上げるB一。そして何故、殺人鬼・LLを父親である八野衣真に仕立てあげたのか…理由を問う。

きっかけは八野衣真のタトゥーであった。

「JUST A SIN」と「KILL」の文字が背中と腕に刻まれていた八野衣真。

この英字を入れ替えると「SA TSU JI N KI LL」になったのだ。これが八野衣真を主人公にすると決めた理由であったと明かす亀一。

全の真実を語って話す事も無くなってきた二人。仕上げに入ろうとしていく亀一であった。

『エイジ、今までの会話はちゃんと録れたか?』

B一が証拠を録っている事は明白であった。しかし、B一の気持ちを察している亀一。証拠など必要ないだろと語っていく。

『お前は私を殺しに来たんだろう?』

88話ネタバレ

亀一の顔面を殴って隠し持っていた拳銃を突きつけていくB一。制止しようとドアノブに手を掛けようとする真明寺麗だが身を引く。

B一に対する気持ちと真実が世間に明かされる快感に死に際で酔いしれる亀一。

『私が生み出した神話にふさわしい最高の幕引きだ』

最後はB一の手で終わらせて欲しいと願う亀一。今までの様々な感情がこみ上げていく。そして住宅街には3発の銃声が鳴り響いていく。ここで10巻は終了。次巻の11巻へ続く。

親愛なる僕へ殺意をこめて【10巻の感想】

親愛なる僕へ殺意をこめて(10巻)

読み応えのある巻であった。
取り敢えず亀一といった人間はぶっ壊れているのである(笑)

亀一は自らの手で復讐に終止符を打つのか…法で裁いて死ぬまで罪を償わせようとしていくのか…。物理的な痛みと共に心の痛みも麻痺している亀一。

次で最終巻だろうか…。
もう一波乱が起こりそうな雰囲気だが復讐の果てには何が待っているのか…次巻も期待である。

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