- 作品名:ピーチガール
- 作者・著者:上田美和
- 出版社:講談社
- ジャンル:少女コミック
- 掲載誌:別冊フレンド
漫画・ピーチガールとは
1997年から2004年まで、講談社の「別冊フレンド」にて連載された人気コミック。講談社コミックスフレンドから単行本全18巻も発売されている。
スピンオフ作品の「裏ピーチガール」や「ピーチガールネクスト」も連載され、長年にわたって支持されているコミックスだ。ピーチガールの人気はコミックだけにとどまらず、2001年には台湾でテレビドラマが放送され、2005年には日本でテレビアニメが放送された。
そして、2017年5月20日から日本で実写化映画が放映される。
- もも役:山本美月
- カイリ役:伊野尾慧
- とーじ役:真剣祐
- さえ役:永野芽郁
ピーチガール 1巻のあらすじ
※ここから先はネタバレも含みます
日焼けした黒い肌に塩素で傷んだ赤い髪の毛、周囲からは「遊んでそう」「性格きつそう」「生意気」と思われ、いつも外見で損をしてきた女、「もも」彼女がこの物語の主人公だ。
そして、そんなももにいつも付きまとっているクラスメイト「さえ」
さえは、ももの真似ばかりし、ももの持ち物やメイクまで真似をし、ももが欲しがるものは全て自分が手に入れたいという厄介な存在である。
さえに何でも真似されるももには、絶対にさえにバレてはいけない事が1つだけあった…。それは、中学の時から片思いをしている「東寺ヶ森(とーじ)」の存在であった。
好きな人がいるって事がもしさえにバレたら、きっと横取りされるに決まっていると感じていたからだ。そう、何故ならさえは小柄で華奢で色白で、男なら放っとかないくらい男受けがいい女なのだ。
ある日、さえに好きな人について問い詰められたももは、とっさに目の前に居た学校一のモテ男「岡安浬(カイリ)」を指さした。
案の定、さえはカイリに告白をする。ももの好きな相手はカイリだと信じ込んだのだ。しかし、さえはカイリにあっけなく振られる。しかもカイリは、君みたいな子よりも、ももみたいな子の方がタイプだと言い放った。
今までモテてきたさえのプライドはズタズタ。その時から、さえのももに対する攻撃が加速していく。
一方、カイリはさえの腹黒さに初めから気付いていた。そして、カイリはももの事を昔から知っていて実は好意を抱いていたのだ。学校一のモテ男カイリは、いつも女子たちに囲まれているけれど、今まで真剣に人を好きになって真面目に人と付き合ったことが一度もない。
だが、この時からカイリの心が変わっていく…。
加速していくさえの攻撃…振り回されるもも…ももを追いかけるカイリ…それを腹立たしく思うとーじ…
この4人のそれぞれの想いが加速していく中、ついにとーじがももに告白をする。
めでたく二人は付き合うことになるのだが、それを良く思わないさえは、ももととーじの仲を切り裂く為にあらゆる卑怯な罠を仕掛けだす。
わざとイチャイチャして、クラスメイト達にとーじと自分が付き合っているアピールをしたり、とーじとももの二人の約束を盗み聞きして、待ち合わせ場所を変えるように仕組んだり、ももに見えるように、とーじとキスをしたり…
そんなさえの卑怯な行動によって、ももととーじの関係は崩れていく…
腹立たしい!現実にもいる「さえ」といった女
この物語に出てくる「さえ」は、非常に見ていて腹立たしい。一見、か弱そうで女の子らしくて誰に対しても笑顔を振りまくイイ女。
そう、こうゆう女が一番腹黒いのである。
何故なら、こうゆう女は男にしか相手にされないのだ。勘が良い男なら、この程度の女の本性をすぐに見破ることができるが、大抵の男はまんまと騙されるに違いない。
なんでももはこんな女と友達を続けているんだ…と言いたくなるが、ももは何にも悪くない。
勝手に付きまとってきて、人の真似をする女って世の中結構いるのだ。あの子が持ってるから私も持つ、あの子の髪型かわいいから私もやる、あの子が欲しがっていたものは私が先に買っちゃう。
こんな女は自分を持っていないのか!?個性派ないのか!?真似事だけで生きていくのか!?
まったくつまらない人生だ。
実は、このタイプの女には2パターンが存在する。
パターン1は「憧れ」
女友達に憧れを抱き、私もあんな風になりたいなという気持ちが強く、相手の真似をするという行動に出る。
パターン2は「嫉妬」
女友達があまりにもキラキラしていて、負けたくないという気持ちが強く、わざと相手の真似をして、相手を上回ろうとする行動。同じ物を着ていても私の方が可愛いに決まっていると自覚したいし、周りからもそう思われたいのだ。
いずれにしろ迷惑な話だ。こんな女友達を持ってしまって悩んだ経験のある女子は少なくないだろう。
胸キュンあり、笑いありのラブコメは見応えもあり
ピーチガールは、主人公ももの恋愛がどんな展開になっていくのか、非常にハラハラ・ドキドキ・胸キュンの連続だが、所々にギャグ要素が含まれていて見ていて楽しい作品だ。
真剣に決める所は決めていて、笑っても良い部分は大いに笑える。そんなバランスの良い感じになっている。
1巻を読むにあたって、さえの存在にかなりイライラするが、早くさえをギャフンと言わせたくて、その時はいつ訪れるのか続きが早く見たくなる。
そして、ももととーじはどうなるのか?
カイリのももへの想いは!?
2つの意味で早く続刊が読みたくなる作品。