- 作品名:恋愛ディストーション(4)
- 作者・著者:犬上すくね
- 出版社:小学館
- ジャンル:青年漫画
- 掲載誌:サンデーGX
恋愛ディストーション 第4巻のあらすじ
まず前巻からの引きについてだが、早乙女くんはあまり重要なキャラではないのでさくっと話を流そう。彼はまほ先生に「僕も先生のこと、まほって名前で呼んでみたい 好きです」と告白し、あっさり振られる。なお、まほ先生はその日から、江戸川のことを「陽一くん」と呼ぶようになる。
振られた挙句にイチャイチャのダシにされている早乙女くんが知らぬとはいえ哀れ極まりもない。
4巻では、主に真と紡の関係がクローズアップされる。ざっくりとあらすじを言うと、二人はかなりいい感じになる(なお、真はもちろんだが、紡にも彼氏はいる。そのことを互い承知の上で、である)。
いい感じになるのだが、そのままくっついてしまうと棗のヒロインとしての立場が爆散するので(世の中にはそういう漫画もないではないが、犬上すくねの作風でそういう話が描かれるというのは考えにくい)結局、近づいて、すれ違って、お互い、別々の道を歩んでいく。
恋愛ディストーション 第4巻のネタバレ
紡は真と同じ犬人間タイプである。彼氏とメールして一喜一憂しているところを見て、真は思う。「あ、(概念としての)尻尾が見える」と。
たまたま、同じようなタイミングで、真と紡はそれぞれの相手とケンカをする。紡が言う。「彼が本当に好きなのはね、私じゃないの。私のおなかにある盲腸の痕なの」※紡の彼氏は外科医で、元々紡の主治医である。
「なんですかそれは」
「わたしのその傷痕を、気付くといつも撫でてるの」
赤裸々である。真はこの話をされて、紡を異性として強く意識するようになる。一方、紡の方も、「ちょっと変なことを喋りすぎた」と思いつつ、真を気にし始める。
で、二人で飲みに行っちゃおうか、という話になる。あんまり色気のない店に行くのだが、やっぱりいい雰囲気の度合いは増していく。
「昨日、おなかの傷のことを聞かされて、なんかすごく気になっちゃって、そのことを考えるとわーっとなっちゃうっていうか……」
「真くんになら、見せてもいいよ」
「えっ」
「真くんにとって私が二番目でもいいの。私は……」
男の妄想かよ!(作者・犬上すくねは女性であるが)というような、おいしいことこの上もないシチュエーションである。
ちなみに真はこう返す。
「どこまでイヌ人間なんですかあなたは。彼女のこと振って、私と付き合って、くらい言ってくれたっていいんですよ、そうしたら俺は—」
この発言を棗が聞いていたらこの場で血を見るんじゃないかってくらい、飛ばしている。浮気というより、本気であるあたり、洒落になっていない。
だが、ここまで距離を縮めておいて、二人は結局、このままベッドインしたりもしないし、どうにもならない。お互い、自分の元の相手とよりを戻すのである。
そして紡は、まもなく、その医者の恋人と、籍を入れる。その後も真に向かって「ヤキモチ、焼いてくれないの?」などと言ってみたり、携帯電話の真の番号を見て「もしも、この番号から電話があったら、私は—」とか思ってみたり(これで新婚なんですよこの人)、真に押す気があれば間違いなく不倫コース一直線であるが、真は真で棗のことが大好きであるし、さすがにそんなえげつない展開にはならない。恋ディスは基本的にはあくまで「ラブコメ」である。
恋愛ディストーション 第4巻の感想
犬が犬のくせにモテおって!という巻である。紡は可愛い。
ちなみに、紡は真より年上であるが、真は以前、江戸川から「年上の魅力〜ギャップ萌えについて〜」という話を聞かされたことがある。それを思い出し、「分かる、分かるぞ江戸川……!年上が見せる素の表情、超可愛い……!」と思うシーンがある。
ちなみに筆者も「分かる、分かるぞ江戸川……!」と思う。まほ先生もいいが、紡はこの作品で二番目に好きなヒロインである。年上チョロイン(※チョロいヒロインのこと)萌え。
ちなみに、棗は紡のことを、存在すら知らない。真にとってこの巻のエピソードは、墓まで持っていかなければならない秘密となるのである。
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