『九条の大罪』5巻。
九条の大罪【5巻】あらすじ
『消費の産物』の続きが四話と、新章『事件の真相』が五話からなる。
新章は、前から出てきている刑事が主役である。これは新しく出てきた情報だが、彼は娘を殺されている。
公安（今は公安とは言わないらしいが）の刑事の家族が殺されたんで「すわ極道者の報復か」とか思われたのだが、実際には違ったらしい。犯人はまもなく捕まっている。性犯罪からの「騒がれたので殺害」という流れだったらしい。しかし、どうも事件には裏があったのではないかという話になり、刑事はずっとそれを追っている。
九条の大罪【5巻】ネタバレ
まずは『消費の産物』の続きから。雫であるが、過食症になったりしている。修斗は雫を切るつもりでいたらしいが、別れ話を持ち出した時点で殺害されたようだ。自業自得というか、女を甘く見すぎたのであろう。
雫は自分も自殺するつもりであったらしいのだが、結局死にそこなって逮捕され、九条が弁護をすることになった。事件そのものの経緯に謎などはまったくないので、まあ無罪の主張をするわけにもいかないから減刑を前提とした弁護を展開し、情状酌量などを勝ち取って、実刑三年となった。殺人事件であるにしては軽い判決である。誰も男には同情しなかったものと思われる。
特に動きらしい動きなどがあるわけではなく、この章はいちおうそんなところで終わりとなる。
さて新章の紹介に移る。刑事だが嵐山という。事件があったのは十年前である。犯人は複数いるが、主犯格がまもなく出所してくるらしい。ちなみに犯人は犯行当時未成年であったため、犯行内容を考えればだが比較的軽い刑に落ち着いていたようだ。
この犯人が、犬飼と言うのだが、九条と付き合いのある半グレ（なんていうか、ヤクザの下にいる、構成員ではない悪党のこと）、壬生という男の昔の仲間にあたるらしい。
この嵐山という人がなかなか厄介で、そういった個人的な理由で、少年法やらヤクザやら弁護士やらに片っ端から私怨を抱いている。警察側としてもさすがに困ったもので、公私混同で昔の事件を追い続けるのはやめろとか言われているが、嵐山刑事は言うことを聞かない。
娘の携帯電話、ロックされた状態で回収されていたのだが、それの暗証番号を解こうと十年挑み続けているらしい。十年前はともかく今は専門の業者に持ち込めば簡単にロックを外せるのだが、それはしないで自分でやろうとしているのである。というか、十年目にして、ついにロックが外れた。で、残っていた通話履歴をもとに、娘の古い知り合いらしい相手に連絡を取った。
結果として、嵐山の娘は実は売春をしていた、などの事実が明らかになった。それは殺人事件とは別に関係ないのでは？と思わないでもないがそうでもないらしい。娘の死にはまだ不審な点があり、なぜ事件現場に娘がいたのか、よくわからなかったらしいのである。行動圏の外で、用もないのに行くような場所ではなかったらしいのだ。
で、嵐山は昔、娘と付き合っていた悪い男というのを突き止める。いっぽう、九条と交流のあるヤクザやら半グレやらのみなさんは、九条をうまく自分たちの手下みたいな立場に置こうとしていろいろ策謀している。本巻はだいたいそんな感じである。
九条の大罪【5巻】感想
相変わらずろくな人間が出てこない漫画である。まあ知れ切ったことではあるが、刑事もこれだ。もともとあまりろくな刑事ではなかったが、詳しいプロフィールなどが知れてさらに刑事としてダメな感じの人物であることが明らかになった（ちなみにくだんの娘にも嫌われていたらしい）。
とりあえず次巻は、この『事件の真相』の章の続きとなる。
九条の大罪
法とモラルの極限ドラマ、開幕！国民的ダークヒーロー漫画『闇金ウシジマくん』の真鍋昌平、最新作！なぜか厄介な案件ばかりを引き受ける弁護士・九条間人（くじょうたいざ）。鼻炎持ちのバツイチで、ビルの屋上でテント生活をしている偏屈な弁護士だ。主な顧客は、半グレ、ヤクザ、前科持ちなど、きな臭い人だらけ！？ネットでは悪徳弁護士と罵られながらも、イソ弁の烏丸（からすま）と共に、依頼人の擁護に務める。ある日、飲酒して轢き逃げをした半グレが、先輩の壬生に連れられて、九条のもとを訪ねる。そこで九条が授けた策は、弁護士にはあるまじき教唆で――！？交通事故ひとつですら、常識がひっくり返る。知ってるだけで、人生が変わる。神か悪魔か弁護士・九条！法とモラルの極限ドラマ、ここに開幕！
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