ピカレスク・ロマン色濃くなってゆく『JUMBO MAX』、第9巻である。
JUMBO MAX【9巻】あらすじ
えー、鹿子のスパイの青年、岸が末兼を傷つけて牢獄に立てこもった、そのシーンからであるが。
さっくり説明すると建男は岸を篭絡することに成功し、岸を通じて鹿子にコンタクトをとる。
で、「東西に分けてお互いの縄張りを守り、協定を結んで共存していこう」というような話をする。のだが……。
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JUMBO MAX【9巻】ネタバレ
ではまず岸が立てこもったシーンから。「そのままだと彼（末兼）は死んでしまうぞ、どうするつもりだ」と建男たちは言うのだが、「もうどうでもいいや、死んでやる」などと岸は投げやりである。
で、「死にたいならこれを飲むといい」と言って、薬を差し入れる。毒物でも差し入れているように装っているが、何のことはないJUMBO MAXである。気づかずにそれを飲んだ岸、ビンビンになってしまい、死ぬことなんか考えられなくなる。で、「生きたい気持ちになったろう？」と建男は言う。岸は人質にしていた末兼を解放し、末兼は闇医者のところに担ぎ込まれて一命をとりとめた（思ったより傷は浅かったらしく、包帯を巻いた姿ですぐ再登場する）。
次のシーン。横須賀のマッサージ師の女、カヨ子のところに鹿子の手先が行っている。なにげないふりを装って接近し、「実は自分の知り合いの実業家が腕のいいマッサージ師を探しているんだが、そこで働く気はないか」などと誘いをかける。このシーン自体はこれで終わり。
これまで説明したことがあったか忘れたが、建男の奥さん（ほぼ縁は切れているのだがまだ離婚は成立していないので奥さんである）、の連れ子の娘、も元カレを誘い、独自に自分を取り巻く状況について調査を始めている。
さて、篭絡されて事実上ダブルスパイとなった岸、鹿子に関する自分の知る範囲の情報と、連絡手段を建男のところに置いていく。そして、刑事・大佛と接触する。
建男の計画は単純である。自分が鹿子と接触している現場に警察を踏み込ませ、鹿子たちを一網打尽にしてもらい、自分はまんまと逃げおおせる。そういう狙いである。というわけで、建男は鹿子に協力を持ち掛け面会の約束をするのだが、その現場は警察によって包囲されていた。
そこまではよかったが、鹿子は用心深いので、結局そこには現れなかった。協力するメリットはない、なぜなら自分は高級JUMBO MAXの原料を入手しているからだ、と言って、建男の妻が自分の協力者であることを明かす。建男はそこでは動じないのだが、鹿子が「離婚届にハンコを押せ」と言われる。建男が（どういう意図からか）それを拒絶すると、「実はこちらはカヨ子を人質に取っている」というネタを持ち出される。
さすがに顔色が変わった建男、「カヨ子には手を出すな」と言って離婚届に署名捺印する。が、まだ終わりではない。鹿子はその場で建男を抹殺するつもりで、どうも面会の場所に爆弾を仕掛けていたらしい（ガソリンかもしれないが詳しいことまでは不明）。
包囲していた警察のみなさんと大佛、火の手が上がったところで駆け付けたところで大爆発に巻き込まれ、あわれ大佛は大けがをした。が、建男はそこにいた鹿子の部下から自分を殺す計画について（どうやったのかはわからないが）聞き出していて、無傷。大佛が止めるのを振り切ってそのまま逃走する。といったところで次巻に続く。
JUMBO MAX【9巻】感想
いやー面白い。いろんな人の思惑がいろんな感じにめぐりめぐっているが、結局、建男と鹿子の組織同士の対決という流れに収斂（しゅうれん）していっている感じである。
ちなみに、記念すべき大台の第十巻の発売は、予定では2024年2月末となっている。こうご期待といったところで、今回はこれにて。
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JUMBO MAX（10巻ネタバレ）建男と鹿子の神仁義なき戦い！警察も入って三つ巴の争いが繰り広げられる！
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