すっかりピカレスクロマンと化した『JUMBO MAX』、第8巻である。
JUMBO MAX【8巻】あらすじ
今巻は群像劇的な感じではあるのだが、おおむね関東を拠点に活動する密売組織のリーダーとなった建男と、そして関西で活動している(らしい)鹿子の組織の対立・抗争が描かれる巻となっている。
いちばん出番が多いのは建男ではなく、例の車屋の若い店員。鹿子のスパイをやっている彼である。名前は岸という。
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JUMBO MAX【8巻】ネタバレ
そもそも岸が鹿子の手先なんかやっている理由だが、金を必要としているからである。以前交通事故でひとを死なせたことがあって、その慰謝料だかなんだかを払い続けているらしい。その関係で、金が慢性的に必要。それに付け込まれて鹿子の子分にさせられてしまったということのようだ。
で、次の場面では須磨岡と、建男の子分になっている薬屋の息子(小仏という名前)が対面している。須磨岡を再び仲間に引き込みたいという建男の計画のために、接触を図っているわけなのだが。
須磨岡は思いっきり小仏を怪しんでいて、非友好的である。「なんで俺の名前を知っている?」「なんで俺の名前とジャンボマックスのことを知っているのに、俺の顔を知らない?」(※須磨岡はマスクで顔を隠している)などと問い詰められ、小仏は結局「建男の使いで、交渉しに来た」ということをしゃべってしまう。
須磨岡は「建男が再び自分と手を組みたいと考えている」という話を信じようとしない。自分に接触を図ってるのは分かったが多分復讐が目的なのだろうと解している。で、話がこじれかけているところに建男は自ら姿を現した(すぐ近くでずっと見張っていたらしい)。で、結局須磨岡を仲間に引き入れることには成功する。須磨岡のグループの協力を得られるようになったので、新しいアジトも用意してもらうことになる。
ところで須磨岡からの情報が入るのだが、関西で粗悪品を密売しているのは鹿子のグループだということが分かる。
さて、そういうわけで建男は新しい拠点に移る。小仏は元の拠点に残り、関係を持った女と仲を深めたりしているのだが、そこに岸が現れた。たまたま雨に降られた通りすがりの登山客みたいな態度なのだが、何が目的なのかよく分からないが小仏のところから建男に関する情報を探ろうとしているらしい。
しかし、小仏はそれに気付いてしまう。気付いてしまっても適当にとぼけて追い返せばいいまでのことなのだが、彼はトーシロなので岸を問い詰めてしまい、岸に反撃を喰らう。岸はあつあつの鍋をひっくり返して小仏の女にやけどを負わせ、反撃した小仏に気絶させられて拘束され車に乗せられた。小仏はにっちもさっちもいかなくなり、建男に連絡する。
建男は「とりあえずアジトに連れてくるように」と命じる(命じる、というのがふさわしい立場に彼は既にいる)。で、鹿子に関する情報を引き出せないかということで探りを入れてみたのだが、末兼が相手の正体に気付いた。そりゃ自分が雇っていた自分の店の店員なんだから顔を見れば分かる。
岸は食べ物の差し入れすら拒否し、しかも自分を心配している末兼を隠し持った凶器で攻撃、重傷を負わせて人質に取った。どうする建男?というところで次巻に続く、となる。
JUMBO MAX【8巻】感想
いやぁ、建男、すっかり目が座っちゃって完全に違法薬物密売組織のドンという貫禄である。須磨岡が「たてポン、変わったな」と思うのもむべなるかな。
建男の「殺しはしない」という方針に変わりはないとはいえ、今巻は暴力のからむシーンが多く、かなりヤクザもの的な(極道自体は登場しないけど)色彩がいままで以上に濃くなっている。
ちなみにあらすじには出さなかったが大佛も相変わらず暗躍中である。とりあえず、次巻もご紹介すると思うので、それをお待ちいただきたい。では。
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