JUMBO MAX(10)
著者 高橋ツトム
雑誌 ビッグコミックス
出版社 小学館
ジャンル 青年漫画
人の闇と欲望を描くピカレスクロマン『JUMBO MAX』、遂に大台突入の第10巻。
JUMBO MAX(10巻)あらすじ
ED薬「ジャンボマックス」の密売組織が二つあって、死を賭した対立をしているというのが前巻までの構図であるが、それぞれの組織に大きな動きがある。そして、警察がとうとうこの事件に直接的に対処するための捜査本部を立ち上げ、本格的な介入に乗り出す(今までは刑事が数人動いているだけだったのだが、各県警の本部レベルで動き始めるのである)。
それぞれの組織の大きな動きについてだが、簡単にいえば建男はチャイナマフィア(と明言されているわけではないが、そんな感じの人たち)との接触を図り、鹿子はといえばなんと県警本部長(!)を内通者に引き込んでいる。では、詳しいことはこの先で。
お得に読むなら…
コミックシーモア
693円→208円
9巻はこちら
JUMBO MAX(10巻)ネタバレ
前回、爆発に巻き込まれて危うく死にかけた刑事・大佛とその仲間であるが、刑事が二人も死にかけたということで、前述の通り合同捜査本部が立ち上がる。警察もついに本気である。ちなみに大佛は謹慎処分を解かれ、前線に復帰することができた。
爆発の現場で警察に確保された鹿子の刺客の男は、警察に逮捕されている。知らぬ存ぜぬを通していたのだが、「お前、このままだと鹿子に消されるぞ」みたいな揺さぶりをかけられ、自分の知っていることを白状する。
それによると、おそらくあの爆発は、鹿子が計画したことではあるが建男によって阻止されていた。阻止されて、建男は安全を確保していたのだが、建男は自らの意思で、鹿子を陥れるために爆破を再実行したのではないか、という。
さて、警察についてはこんなところである。まずは主人公、建男について。鹿子との全面戦争を決意し、金ならあるんだが実働戦力が明らかに足りない。そこで、まずツテを辿って元ノミ屋の富豪の隠居(見るからにヤクザ的な風貌の老人)と接触、ジャンボマックスを渡して好感触を引き出し、中国系の闇の人脈を紹介してもらう。ものすごく危ない橋を渡っているのだが、それは必要なことで、まあ覚悟の上である。で、建男はマフィア風の男に言う。
「警察にも見つけられないような人を探したり……あと、都合の悪い相手に消えてもらったり……そういうことをお願いできますか?」
今までは殺しはしない方針だったと思うが、ついにそれも断念したということか。マフィアの人は「さてどうだろう」などととぼけているが、どうやらそれくらいのことはやれそうな勢力である。
一方、鹿子。某県警(どこの県だか明示されているが、さすがに伏せます)本部長の妻に自分たちの薬を流して、彼女に致命的なスキャンダルを起こさせ、そしてそれをネタに本部長を脅迫、情報を流させたりなどし始めた。すげえ大物の悪党になってる。県警本部長だぞ。そこらへんの三文悪徳警官ではなく。
あともうひとつ。カヨについて。鹿子のところで軟禁状態になっている。「建男は悪い男なの。あなたの義父は実は建男に毒殺されたのよ」とか吹き込まれて、困惑したり迷ったり悩んだりしている。気の毒。
といったところで、次巻に続く。
JUMBO MAX(10巻)感想
いやあ……どんどんハードな展開になってくる。今巻それ自体ではともかく、次巻予告にもそんなようなことが書いてあるのだがここから先は本当にばんばん人が死にそうである。完全に裏社会の抗争そのものだ。
しかし、このまま鹿子が話のラスボスということで決着するのか、それすらもう話の踏み台にすぎないのか……今後とも、先の展開に目が離せない感じである。
ところで、前にも解説があったかもしれないが、今巻はっきりと「建男自身は生まれたときからずっと勃起障害で、一度も勃起したことがなく、ジャンボマックスも効かない」ということが解説された。マフィアの前で飲んでみせるシーンまであるから確定である。こっちも気の毒。
お得に読むなら…
コミックシーモア
693円→208円
おすすめ新着記事