JKハルは異世界で娼婦になった【3巻ネタバレ感想】物語もいよいよい佳境!

JKハルは異世界で娼婦になった(3)

JKハル、3巻である。

JKハルは異世界で娼婦になった【3巻】あらすじ

JKハルは異世界で娼婦になった(3)

まず、ハルに趣味ができる。実は2巻の紹介では(まさかそこが伏線になっているとは思わなかったので)書かなかったのだが、最後のシーン、子供たちが缶蹴りをしている場に乱入して勝手に缶を蹴り飛ばす場面で終わっていた。

その後その子供たち、三人の少年、と意気投合したらしく、3巻開始時点でハルは彼らの仲間に入れてもらい、缶蹴りが趣味の娼婦になっている。もっとも、娼婦であることは(最初は)彼らには隠しているのだが。

本巻はその缶蹴り編と、最終章に向けての引き?の章、その二つの大きなエピソードからなる。

JKハルは異世界で娼婦になった(2巻)

JKハルは異世界で娼婦になった【3巻】ネタバレ

JKハルは異世界で娼婦になった(3)

まず缶蹴り編である。「この世界」では、缶蹴りはただの戯れではなく、「缶蹴りんぐ」と呼ばれるれっきとしたスポーツであった、ということをハルは知る。スポーツであるからルールもあるし、ポジションとかもあるし、大会まで開かれる。

で、ハルを入れた4人のメンバーで実際に大会に出ることになる。なんでも、三人の少年のうちの一人の実家が缶詰業者なのだが、少年たちのチームが弱いものだから、そこの缶を大会の「公式缶」に使ってもらうのが目標なのだという。

なお、大会に出ている選手たちの中で、女性はハルだけである。女性禁止というルールはないが、そもそも常識の問題として女性がスポーツをやるのは普通ではないという世界観だからだ。

それをいいことにハルはスカートだのブルマ(もどき)だの、あらゆる工夫を凝らして「お色気作戦」で大会を勝ち進んでいく。練習は真面目にしたのだが、やってることはズルである。

そんな調子で決勝まで進んだのだが、そこで「缶蹴りんぐ協会」のお偉いさん、ネッチネイチブという名前の、嫌らしいおっさんが出てくる。で、娼婦であることをネタにハルを脅迫し、決勝に出たかったらその身体を好きにさせろ、みたいなことを言い出す。

ハルは「このおっさんクズだなぁ」とは思いつつもまあぶっちゃけプロであるので身を任せようとするのだが、そこに三人の少年たちが乱入してきてハルを助けた。結局、決勝でもお色気作戦を使って優勝はするのだが、大会後「女性の参加は禁止」というルールが作られ、ハルは引退することになった。少年たちと涙の別れをして。

ちなみにネッチネイチブ氏は普通にハルの店にやってきて、金を払ってやることをやり、ハルの上客に納まった。

さて、缶蹴りをやっているあいだ、ハルは店の仕事についてはうわのそらであった。おかげで店での人気は落ちた(ネッチネイチブ氏の売り上げはよい穴埋めになった)。千葉のこともほったらかしだったのだが、その間に千葉はキヨリちゃん(2巻参照)と関係を持つに至っていた。だが、それで丸く収まるかというとそうでもなく、キヨリちゃんと千葉はあまりうまくいっていない。これについては後述。

名前不明のイケメンおじさまは相変わらず雨の日にだけやってくる。ある日、手持無沙汰にしている雨おじさまにハルが思い切って話しかけてみたところ、話し相手として金を払ってもらうことになった(やったね!)。だが、この人言うことがなんだか変なのである。自分はこの世界の人間ではない、みたいなことを訥々としゃべる。あと、子供がいるんだか、いたんだか、ともかく女性経験はあるらしい。

だが別にそんなんで気落ちするハルではない。会話終わりの時間に思い切って二階に誘ってみるハルであるが、雨おじさまは乗ってこなかった。残念。

その後、軍人の客がこの店にはよくやってくる、という話が展開される。ビスク、という十隊長なる地位(部下の数からみて下士官くらいだろうか)にある男性が、多くの部下を連れてやってくる上客であり、シラクソというハルの友人の娼婦のカレシだそうである。

それはいいのだが、後日やってきたビスクの上官、百隊長バフネスという男がなんだか凶相をしておりひどくまがまがしい。

「こんなに不吉な顔で笑う人を あたしは 初めて 見た」。このハルの台詞のコマで3巻は終わりである。

JKハルは異世界で娼婦になった【3巻】感想

JKハルは異世界で娼婦になった(3)

1ページの原作者あとがきに書いてあるのだが、そろそろ終わりが近いらしい。

まあ、単行本一冊と、続刊の短編集しかない作品なのだから、そんな何十巻も続くわけはないのは当然だが(とかいってたら原作の続きがまた刊行されるかもしれないけど)。

今巻の感想であるが、なんか意外と普通に面白かった、というのが筆者の感想である。心情描写がうまいのがいい。といったところで、ではまた次巻の紹介で。


JKハルは異世界で娼婦になった

JKハルは異世界で娼婦になった

原作・著者平鳥コウ / 山田J太
価格616円(税込)

どこにでもいる普通の女子高生・小山ハルは、ある日交通事故に遭い、気づいたときには異世界に転移していた。チート能力も授けられず、男しか冒険者になれない状況で、ハルは酒場兼娼館『夜想の青猫亭』で働くことを決意する。同じく現代から転移した同級生・千葉セイジ、娼館で働く女性たちやハルに想いを寄せるスモーブとの出会いを経て、異世界に溶け込み初めたハルを待ち受ける運命とは……。Web上に掲載され、絶賛を受けた異色の異世界転生小説がついにコミカライズ!

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