観てきたわけではないんだが、映画にもなった『カラオケ行こ!』の続編が出た。というわけで和山やま『ファミレス行こ。』をご紹介する。
ファミレス行こ。【上巻】あらすじ
えーと、中学生だった聡実が大学に入学し、そしてファミレスでバイトを始めるところから物語は始まる。
物語といっても、この上巻では『カラオケ行こ!』の時ほどものすごく話が動く何かがあるわけではないのだが、マスコミ関係者(というか、たぶん個人でやってるフリーライターか何かっぽい)が狂児の周りを嗅ぎまわっていて、それが話の主軸になっている感じである。
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ファミレス行こ。【上巻】ネタバレ
『ファミレス行こ。』上巻のストーリーを解説!(※ネタバレを含みますので注意)
聡実はごく普通の一般ピープル、ただの大学生であるが、一点だけ普通ではないところがある。ヤクザ(しかもそこそこの大物)と友人関係があるのである。もちろんそれは狂児のことだが、あれ以来(つまりカラオケ行こ!のエピローグ以降)、月一度くらいのペースで会って、一緒にメシを食ったりしている。その程度の関係がだるだると続いているらしいのである。
上巻のかなり後半に至るまで、聡実の身辺におかしなところはない。平和な暮らしをしている。たんたんと大学生の日常が描かれているが、それがそこはかとなくユーモラスで可笑しく、どっちかといえば『カラオケ行こ!』の続編を読んでいるというより『女の園の星』の番外編か何かを読んでいるような雰囲気になっている(同じ作者なのだから当然といえば当然だが)。
だが、重要な要素が一つある。聡実の働いているファミレスに常連客がいる。漫画家である。アシスタントを連れてきて、ファミレスで漫画を描いている。それがどうした、と思うかもしれないし筆者も途中までそう思っていたが、その漫画家が、ある場面でばったりと狂児と出くわす。で、言う。「狂児!狂児じゃないか!」と。狂児は言う。「誰?」
さて、狂児は忘れているというか面影が残ってなくてわからなかったということらしいが、この漫画家が実は、狂児の組の組長の息子、であるらしい。といっても、ヤクザではなく、今はヤクザの世界とは一切かかわりを持たないようにしている。で、堅気にも漫画家などやっているわけである。
そのへんでライターの人も出てくる。狂児とかその漫画家の周辺を探っている。ヤクザがらみの情報が載るような週刊誌にでも売るつもりなのか何なのか、そいつは聡実のところにも現れて、聡実と狂児が一緒に写っている写真を突きつけ、「何か知ってる?情報を売りたくなったらいつでも連絡して」とか言い残していく。
聡実は困る。で、狂児に切り出す。「実はいま狂児さんへのプレゼントを買うためにお金を貯めていて、来月くらいに貯まり切るんですけど、そのプレゼントをしたら、そのあとはもう僕たち会わないほうがいいと思うんです」。
狂児は別にそれについて特に何も言わない。まあ、せやな、くらいの対応で、「とりあえず大阪帰るけど、また連絡してな」。ちなみに少し前のシーンで、聡実が「狂児さんのところで働く」みたいなことをほんの少しだけほめのかしたら「そんなこと考えたらいかんよ」みたいにたしなめる場面があるので、狂児としても聡実をヤクザの世界にこれ以上巻き込むつもりはないようである。
で、この話をしての別れ際、聡実は狂児を後ろから抱きしめる。狂児は「なに?」と言うのだが、聡実はただ「確認」とだけ言う。上巻終わり。
ファミレス行こ。【上巻】感想
上巻とだけ言われると『上・中・下』の上なのか『上・下』の上なのかわからなくて少し混乱するのだが、これは『上・下』の上である。巻末に「下巻に続く」と書いてあるので。
さて感想だが、くどいようだけどこれは上下巻の上巻でしかないので論評の難しい部分もあるんだけど、やっぱり『カラオケ行こ!』よりは『女の園の星』のほうが雰囲気が近く、ついでにいえばBLっぽい雰囲気もこの作者らしい(『女の園の星』には出てこないが、この作者の作品には明確にBLジャンルのものもある)。といったようなところで、上巻だけ紹介して下巻は紹介しないなんてことはしないつもりなので、また下巻の紹介で。では。
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