巧妙なミスリードが仕込まれた第7巻!漫画「シンシア・ザ・ミッション」あらすじ・ネタバレ感想

シンシア・ザ・ミッション(7)
シンシア・ザ・ミッション(7)
作品名:CYNTHIA_THE_MISSION(7)
作者・著者:高遠 るい
出版社:一迅社
ジャンル:女性マンガ

漫画「シンシア・ザ・ミッション」7巻のあらすじ

さて、5巻の続きからである。聖夜をノックアウトしたカルロスは、勝手に「5組で5戦ではなく勝ち抜き戦にしよう」と言い出し、阿頼耶に挑戦状を叩きつける。

シンシア・ザ・ミッション(5)

聖夜は起き上がって、カルロスを背後から不意打ちし、戦いを続行しようとするのだが、ファントムがリングに上がってきて聖夜を絞め落とし、カルロスの勝ちが決まる。なお、ファントムはカルロスを「少年」と呼んでいる。自分の甥だということを実際に知らないのか、それとも知らんぷりをしているのか、まあどうでもいいことだが、よく分からない。

この巻で書かれるのはその他、まずカルロスvs阿頼耶。そして、カルロスが阿頼耶に敗れて、阿頼耶vs檎桐鸞。この勝負は、物凄い死闘になるのだが、結局は相打ち、ダブルKOで終わる。

順番通りに行くと、次はファントムとノワールXの対決である。

ところがだ……ここから先は、ネタバレの方で述べるとしよう。

漫画「シンシア・ザ・ミッション」7巻のネタバレ

話が遡るが、阿頼耶はファントムとの戦いに敗れ、シベール達に拉致されている。その後、ファントムに催眠術(ゾンビ化と言われているが、完全に死んでいたブリギットの亡骸を操った能力とはまた別であるらしい)をかけられ、そして、一体何の目的があってのことかはさっぱり分からないが、シベールとファントムに新しい技を教わったり、秘めたる潜在能力を覚醒させられたりしていたらしい。

というわけで、阿頼耶はパワーアップした。カルロスは勝ち目がないのを悟り、戦意を完全に捨て去り、ノーガードですたすたと、阿頼耶に向かって歩み寄る。シベールやファントムのような達人でも、その意図を測りかね、混乱する事態である。

で、ボコボコ殴られるのだが、殴られながら「好きだ!」と告白し、そのまま唇を奪い、ダウンする。そのショックで、阿頼耶は正気を取り戻す。

ファントムは「感動した!」とかなんとか言っているが、まあ茶番である。青春モードに入りかけていた阿頼耶を、檎桐鸞が不意打ちで急襲する。この戦いが、実にまあ凄い。

阿頼耶は美少女なのだが、顔面から血を噴くわ、歯が折れるわ、骨がへし折れるわで、本当にえげつないバトルとなる。

この戦いで、阿頼耶は新必殺技を二つも披露する。一つは「新造魔弾 五芒殺界(ペンタゴナ・ワールド)」。魔弾、トップスピードのまま打拳の軌道を変える阿頼耶の天性の武器を応用した、連続で急所に叩き込まれる必殺の五連撃である。ちなみに、シベールが考えて、阿頼耶に伝授したらしい。

ところが鸞は化け物じみたタフネスの持ち主なので、これでもダウンすらしない。次の必殺技、「地の魔弾」(ヒットした打撃の軌道を変え、テレフォンパンチをクリーンヒットに変えてしまうというなかなか良さそうな感じの技。ちなみに従来の普通の魔弾が天の魔弾)で、ようやくダウンを奪う。それでも鸞は立ちあがってきて、最終的にはカウンターの押収になって、ダブルKOである。

さて。問題はここからである。リングに上がろうとしたノワールX、本名秋津鏡花(あきつきょうか)の、プロフィールがまず明かされる。異常な握力を持った空手家で、テレビ出演経験があるので顔と素性を隠していたらしい。

それは別にいいのである。問題はだ。

突然出てきた、「闇闘技界の覇者 帝王キングカイザー100世」と名乗る仮面をかぶった巨漢が、秋津さんの顔をいきなり掴んで爆発させる。ほたるは眩術を仕掛け、正体を名乗れと迫るが、なんとキングカイザー100世にはこれすら通じない。

キングカイザー100世は後でまた来る、というようなことを言い残し、去っていく。秋津さんは顔が吹き飛んで脳みそが半分くらいなくなっているので(なお生きてはいる)、代わりにほたるとファントムが対決することが決定される。7巻はここまでである。

漫画「シンシア・ザ・ミッション」7巻の感想

どの戦いもスリリングで面白いのだが、巻として見た場合、帝王キングカイザー100世が全てを持って行ってしまっている巻である。

筆者はこの作品が連載されていた当時、2chのファンスレッドに参加していた。帝王キングカイザー100世が登場したときは、それはそれは大ウケであった。正体について、熱い議論が交わされた。眩術が通用しなかったことから、ジェレミィ・フリードマンではないか、という意見が一番有力だったように思う。ちなみにジェレミィではない。正解を言い当てた人間はスレにもあまりいなかったと思う。

さすがにここでネタバレをしてしまうのもつまらないので、まあ本当の正体については置いておく。いやしかし、実に巧妙なミスリードを仕掛けたキャラなのである。

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