- 作品名:CYNTHIA_THE_MISSION(4)
- 作者・著者:高遠 るい
- 出版社:一迅社
- ジャンル:女性マンガ
漫画「シンシア・ザ・ミッション」4巻のあらすじ
この作品はどの巻もだいたい濃いのだが、4巻はとくに超展開が多く、あらすじをまとめるのがなかなか難儀であるが、まあどうにかかいつまんでみよう。
- まず、前巻の続きでブリギットが弑になぶられ、片腕をもぎ取られ(ブリギットは隻腕であり、片腕は兵器になっている。これは伏線である)、首を掻き切られて殺される。直後に、三人目の殺し屋であるファントムが現れて、ブリギットの死体を回収していく。
- 次に、シベールが紫水流眩術の使い手である紫水ほたるの父と対決し、殺害する。
- で、今度は阿頼耶とシンシアがファントムと、ファントムの秘術によってゾンビ化させられて蘇ったブリギットに敗れ、拉致される。
- ファントムは拉致したシンシアをシベールのところに連れて行く。三人組の殺し屋、一人死んで一人ゾンビにされ、しかし三人目は真打ちという感じでかなり強い。
- 拉致されたシンシアであるが、シベールの方に、シンシアを強引にどうにかしようという意思はないので、けしかけられたゾンビブリギットを撃退(ブリギットは爆弾で吹き飛ばされて粉々に。最期まで不憫なキャラである)し、どうにか逃亡する。
- シンシアはここまで自分の素性などを周囲の人々に明かしていなかったのだが、紫水ほたるを中心とした面々にようやく話を打ち明ける。
- で、ほたるはほたるで、父親を殺した仇がシベール・ロウという殺し屋だということを知っているので、シベールに喧嘩を売る。
シンシアがもう殺し合いをしたくないと言い張っているのをシベールが聞き入れる形で、ちょうど三人対三人(シンシア・ロウ、島原カルロス、紫水ほたるvsシベール・ロウ、ファントム、ファントムに催眠術のようなものをかけられて操られている阿頼耶)なので、公開集団戦で決着をつけよう、という話になぜかなる。
ところが、話がまとまりかけたところで、なぜかファントムがおかしなことを言い出す。
「どうせ公開集団戦をやるのなら五対五でやろう」と。
ファントム、能力は無茶苦茶だし、この作品の中では人格的にもまっとうな部類なのだが、時々おちゃめをやらかす人物なのである。
ちなみに、両陣営ともメンツを揃えるのに大苦戦する羽目になるのだが、それは先の巻の話である。
漫画「シンシア・ザ・ミッション」4巻のネタバレ&感想
この巻にはほかに2篇、短編のようなものが収録されている。例の三人の殺し屋、グレンチコ・ブリギットとシベールの出会いを描いた一篇と、ファントムの過去ならびにファントムとシベールの出会いを描いた話である。
グレンチコとブリギットがシベールと出会ったのは偶然である。たまたま三人とも殺し屋で、同じターゲットを狙うところで鉢合わせになってしまい、明らかに一番強いのがその中でシベールだったので、グレンチコとブリギットは一時共闘する形をとった。もっとも、シベールはでたらめに強いので、二人とも一蹴され、以後シベールの子分にされてしまうのだが。
いっぽうファントムは格が違う。
ファントムはもともと、格闘家である。モデルになっているのはグレイシー一家の面々であるらしい。その上、なんだかよくわからないが人間をゾンビにしたりする魔術も使いこなす。
ファントムも依頼を受けて仕事をする種類の人間なのだが、当時10歳のシベールが「ひまつぶし」で暴れてある拳法道場を壊滅させたので、シベールに灸をすえてくるように、という任務を受けた。
これで二人は出会ったわけである。
シベールはこのとき、おそらくは生まれて初めて「引分け」を経験する。ファントムは、シベールの子分にされたわけではなく、以後友人をやっているらしい。シベールは、ファントムに一瞬とはいえ失神させられたので反省し、以後気ままに他人を襲撃したりすることはなくなり、職業殺し屋に落ち着いたらしい。
なんだかんだで、面白さが洪水のように押し寄せてくる巻なのだが、主役はやっぱりブリギットかもしれない。殺されるわゾンビにされるわ回想シーンにまた登場するわで大忙しなのだ。
ところで、ちょっと先の話をしてしまうが、4巻でプロットが組まれ、5巻以降は基本的には(他の話も出てくるのだが)5on5の話が続いてゆく。
正直、これについては賛否両論である。殺し屋が格闘する漫画であったものが、なんだか天下一武道会的なものに収束してしまうわけで……筆者は嫌いではないのだが。
まあ、いずれにせよ、先の巻の話は先ですることにしよう。
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