君が僕らを悪魔と呼んだ頃【14巻ネタバレ】遂に結末!斎藤悠介の姿はどう映る!?

君が僕らを悪魔と呼んだ頃(14)

遂にさの隆先生の描く人気漫画「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」が結末へ。

斎藤悠介が死んでから数十年後。彼の娘である菫によって自身の出生話と共にまだ誰も知らない悠介が語られていく。

真っ当に生きようとする人間を取り巻く劣悪な環境。人間の誰しもが持つ闇…彼は生きるべきだったのか…死ぬべきだったのか…。これを読んだあなたは最後に彼がどう映るのか問いかけられていきます。

謎と暴力の記憶喪失サスペンス…第14巻にて完結です!

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君が僕らを悪魔と呼んだ頃

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君が僕らを悪魔と呼んだ頃(13巻)

君が僕らを悪魔と呼んだ頃【14巻】ネタバレ

君が僕らを悪魔と呼んだ頃(14)

144話

椿に花束をプレゼントする光彦。彼は椿にプロポーズする予定であったが行き当たりばったりで何も考えていない状態。

緊張と度胸のなさから話題は悠介の事へ。

光彦は彼を素晴らしい人材だと褒め称える。そして紹介してくれた椿に感謝。一方の椿も光彦に感謝する。椿は悠介の素性など何も明かしていなかった。光彦は詮索せずに彼を受け入れていたのだ。

『何故そこまで隠したがるのか…この僕にまで…』

少し核心を突こうとする光彦だが椿の表情が曇ったので止める。いい男具合を見せつけていき、彼女を呼び止めいざプロポーズ…できなかった光彦。

帰路につく中で自分の不甲斐なさに後悔していく。そんな彼の前に悪漢達が現れる。以前、悠介に関わっていた男達だ。彼らは悠介についての忠告を光彦に伝えていく。

場面は現実へ。
菫と一ノ瀬。菫の話を聞いて、悠介はとことん神様に見放されていると感じる一ノ瀬。しかし、菫の考えはまったく違っていた。

『父を拒んだのは神様でも運命でもない…』

『悪魔とは一体誰のことだったのか…ただ、それだけの話なんです』

145話

一ノ瀬の部屋に場所を移す。
住んでいる部屋は悠介と共に失踪した時に住んでいたアパートであった。

話の続きを再開していく菫。
悪漢達は悠介の住んでいる町で彼の過去を話し、中傷のビラを撒くなど嫌がらせ。次第に悠介の過去は街中の誰もが知る状態になっていたと語る。

過去の回想シーン。

公園に座る悠介。そこにはアオイの友達がいた。悠介に対して雪玉を投げつけていた。雪合戦だと思って仲間に入りたがるアオイ。

『ちげーよアオイ…これ雪合戦じゃねーよ…アクマ退治さ』

悠介を庇うアオイだったが、彼女も仲間扱いされて雪玉を投げられていく。アオイを庇う悠介。二度と自分に関わらないように告げていく。アオイを脅すように怖い表情や言い回しをわざとする悠介。

母である椿に悠介を助けるように求めるアオイ。

しかし、椿は何も言わず、アオイの手を引っ張り自宅へ帰ろうとしていく。

『お母さんも一緒なの?ユースケのことアクマだって思ってるの?』

146話

椿が大家をしているアパート。住人からクレームが入る。悠介の部屋の前だけひと月近くも落書きが描き続けられていた。

こんな不穏な状態だと住みたくない。そう語る住人も出てきていると聞く。住人は早急に対処をして欲しいと懇願。そもそも悠介を連れて来たのは椿なので急かされていく。

まず犯人を知る為に通路が見渡せる場所に設置されていた監視カメラの映像を確認していく。

そこにはただ、噂だけを聞いて訪れた人間達が悠介の部屋の前で好き放題していたのだ。酔っ払いが部屋の前で嘔吐。自警団なる集団が訪れて扉に落書き。その映像を見て思う椿。

『ただの迫害じゃない!これこそが本当に罪ではないの?』

外が落ち着くと悠介が部屋から出てくる。彼は深夜に一人で部屋の前を掃除していたのだ。しかし、玄関ドアの落書きだけは戒めの為に消していなかった。

悠介が真っ当に生きようとした1年間は一体何だったのか…。周りの悠介に対する扱いが酷すぎてショックを受けていく。

『他人のために尽くし続けた日々は一体何だったの…これが答え…こんな世界のどこに許しなんて求めればいいの?』

147話

映像を見て思い悩んでいるとインターホン。訪問してきたのは悠介であった。彼は街を出ていく事を決心して挨拶に来ていた。

椿は落書きなどは悠介が被害者側だと説得。自分を責める必要はないと説き伏せていく。良いタイミングで電話。相手は光彦であった。スーパーに呼ばれる悠介。

実は店で窃盗事件が起きていたのだ。

状況を説明しつつ、悠介をチラ見する光彦。何か言いにくそうであった。そこで柳が挙手。代わりに代弁すると立ち上がる。

『君が犯人なんじゃないのか?斎藤…』

スタッフ達の疑心が悠介に向けられていく。責められる悠介。

椿が正論を述べる。
証拠もないのに過去の悪行で悠介を犯人扱いするのは考えが浅はか過ぎると伝えていく。

光彦も椿の意見に納得を見せて、怒る従業員を上手く丸めこんでいく。一先ず緊急招集は解散。同時に光彦は苦悩を明かしていく。

『彼らの中で不信感はもう限界なんだ…これ以上はちょっと庇いきれない』

悠介のせいで客足も厳しくなっていた。光彦は伝える。今日で辞めて欲しいと。二つ返事で承諾する悠介。

148話

光彦は悠介に退職金、さらに廃棄品として当面の食材を渡してくれた。帰路につく中で椿も悠介に謝罪。何も力になれなかったと…。悠介は元の生活に戻るだけだから気にしないでくれと告げていく。

しかし、悠介を放っておけない気持ちになっていく椿。

場面は現実。
お酒を飲みながら一ノ瀬は菫の話を聞いていた。そして何故、母が父の肩を持つようになったのか一ノ瀬に問う。

椿の気持ちが理解できた一ノ瀬。
悠介には庇護欲が唆られると明かすのだ。悠介といると自分だけが彼を守ってあげられると勘違いしていくと語る一ノ瀬。

再び回想。
街を出ていこうとして2ヶ月が経過していた。悠介は椿のお世話になって身を隠していたのだ。

なんとか街の人間を説得しようと動いていた椿。態度から難航している事が読み取れる。すると部屋の窓ガラスに石が投げつけられていく。居場所がバレていた。

『取り憑かれた女と一緒にさっさと出ていけー!』

椿の状況を察知した悠介。
もうお互いが限界になるだけだと言って説得をやめるように促していく。

『彼らは最初から俺を許す気なんてないんだよ…かって俺は悪魔だったんだから』

149話

悠介の方から椿にもう関わらないで欲しいと伝えていく。自分が原因で椿の傷つく姿は耐えられないと語る悠介。

納得して悠介と別れを告げる。
帰ると光彦が家の前で待っていた。

『何度お願いしたらわかってくれるんだ…もう彼に構うのはやめてくれって』

悠介が街に残っているのは椿の責任であると街中が噂をしていると告げる光彦。

光彦にしがみついて悠介を信じて欲しいと伝えていく椿。しかし、二人の考えは既に別の方向に向いていた。暗に彼を信用できない。いっそ事件を起こして追放する口実が欲しいと言葉にしていく光彦。

光彦の考えに到底、賛同できない椿。すれ違いを生み出していく。そして光彦とも対立が生じていく。

150話

母の言い分は正論だと言って悠介に対して何が正解だったのか議論をする菫と一ノ瀬。菫の言葉は人間の奥底に眠る闇に言及されていく。

『世界は悪魔が悪魔で居続けることを望むんです、迫害し、排除していい理由を探し続ける』

『本人がもうとっくに悪魔なんかじゃなかったとしても』

結局、答えは出ないまま、再び続きを語っていく菫。

場面転換。
光彦と椿が言い争っている場面に遭遇する悠介。彼は忘れたバッグを届けに来てくれていた。それだけ渡してすぐに引き返す悠介。

『…待て、いつまでそうやって猫をかぶっている気だ…君は…』

光彦はかつて悪魔だった悠介が何かを企んでいると疑心暗鬼になっていく。へらへらして否定する悠介。その顔に苛立ちを覚えて光彦。

『全部お前のせいだろう!』

光彦は悠介が来てから全ての歯車が狂った告げていく。そして気の済むまで悠介を殴打していく。周りが自分に迷惑しているのはわかっている悠介。そして追放する為に悪魔に戻って欲しいと願う周りの期待。

『無理なんだよ…いくらその役回りを望まれたって俺はもう二度と戻りたくない…あんな悍ましい悪魔なんかに…』

もう誰も傷つけたくないと語りながら意識を失ってしまう悠介。

151話

その後、倒れた悠介は椿が夜を徹して看病。話を聞いて察知する一ノ瀬。

『つまり、その日の夜ってことね…菫さん、あなたが生を享けることになったのは』

何故わかったのかと驚く菫。
しかし、彼女は理解できていなかった。恋愛感情もない二人の間にそのような行為があったのか…。

『依存してたんじゃないかしら、椿さんの方が悠介に』

一ノ瀬も過去、彼を憎み続けて生きる事を糧にして依存していた。だからこそ、椿の気持ちもわかると語っていく。

母親である椿の気持ちを少し理解した菫。吐き気を催していく。彼女にとって母の行動は自分に酔っているだけだと感じていた。続ける菫。

『さらに悪いことに母はその最中、父に呪いの言葉を放ったんです』

それは「あなたにありがとうと言ってくれる人が必ずいる、その人に出会うまでは生きて、生き続けて」であった。翌朝には悠介の姿はなくなっていた。

菫は悠介になった気持ちで街を出ていく際の光景を語る。

『皆、悪魔に見えていたんじゃないでしょうか…』

街全体で悠介の迫害を行っていたので彼は街を悪魔達の住処だと思っていたはずだと想像する菫。

一ノ瀬は違うと別の意見を述べていく。

椿の言葉は悠介の胸の中で残っていた。だからこそ、小春を助けて「ありがとう」と言われた時にもう一度生きる決心がついたのだと考える一ノ瀬。

また街を出る際も出会った人達との思い出を走馬灯のように振り返っていたはずだと考える。

菫と一ノ瀬は駅のホームにいた。
二人は藤森緑の初個展に足を向けていたのだ。

『きっと彼女なら私達には見えなかったものを見せてくれる気がする』

152話

菫は父が何故、自分の存在を知っていたのか一ノ瀬に語り始める。

悠介は小春の元を離れた後に出ていった街に戻ってきていた。その時、アオイが悠介と遭遇していたのだ。近況を伝えたアオイ。悠介はここでアオイに妹が出来た事を知る。

『もしてかして俺の子か?』

事情を知っていたアオイ。
菫は悠介と母の子供であると伝えていく。そして妹か弟が欲しかったアオイ。悠介に感謝していく。

『ありがとう、私にカワイイ妹をくれて』

これから3人でちゃんと幸せに生きていける事を伝えるアオイ。それを聞いて安心した悠介。アオイの頭をなでて感謝の言葉を伝える。そして街から再び姿を消していく。

場面は現実へ。
姉が一つだけ後悔している事があったと語る菫。それは悠介に菫の生きている姿を見せなかった事であったと語る菫。続いて一ノ瀬が質問する。

『あなた自身は今どう思っているの?自分の出生のことを…』

悪魔と呼ばれた男の子供として生まれたことをどう思っているのか…後悔はしていないのか…どうしても聞いておきたかった一ノ瀬。

『少なくとも感謝しています…こうしてこの世に生まれたことを心から…』

父がいなければ今までの出会いはなかったと嬉しそうに一ノ瀬へ語っていく。そして辿り着いた駅のホームに迎えに来てくれる緑と再会。

153話

緑の個展が開かれる会場へ。とても立派な施設であった。蒼志と茜が現れる。挨拶を交わす両組。菫の連れが一ノ瀬であった事に驚く蒼志たち。

『…よくお越し下さいました…私ら3人あなたが来るのを心待ちにしていました』

緑の描く「悠介」を心待ちにしていたと語る一ノ瀬。

大きな会場での個展だが招待客が少ない事に気付く。緑に問うと関係者以外は特別な人しか、この日は呼んでいなかった。

個展に訪れていたのは環、会澤、シュウ、恩田…それぞれが悠介と深く関わった人物であった。それぞれが悠介に対する想いなどを明かしていく。恩田が切り込む。世間一般の評価は斎藤悠介は死んで当然の極悪人であると…。

しかし、そうは思わないのが悠介と関わった人間達である。

『バッカバカしい!何も知らない世間がそう思いたきゃ思わせとけばいいんですよ』

シュウが詰め寄る。
天罰以外に悠介の死にはどんな意味があるんだと問う。

『意味なんてないんですよ…最初から父の死には』

菫の回答にイイ答えだと笑うシュウ。そして緑がマイクを握ってアナウンスしていく。

『私にとって斎藤悠介とは一体何だったのかを知る為に…絵を見て各々で判断して下さい』

最終話

個展が開かれ絵を見る面々。
受付で待つ緑。まずは会澤が一周まわって感想を述べていく。

『何アレ…全然ダメだね』

シュウも同意見であった。緑の描く悠介は悠介ではないといった感想を持つ。まったく別の誰かであると…。

二人の反応は予想通りだと嬉しがる緑。
記憶を無くした悠介と少しだが関係を築いていたシュウ。笑う彼の顔を思い出して重なる部分はあった事がだけは伝えていく。

会澤も藤森兄弟といた時の悠介は少しだけでも罪を忘れていたはずだと藤森家を労う。

そして他の女性陣は当分、出てこないと伝えていく。その理由は「動けなくなっていたから」であった。

絵の前から動けなくなっていた一ノ瀬。緑が感想を求めにいく。振り返る一ノ瀬。涙がこぼれ落ちていた。環も同じであった。

『もう一度、悠介に会わせてくれて本当にありがとう』

緑の描いた悠介…それは満面の笑みを浮かべていたのだ。そして緑は悠介が死んだ事件の後の事を語りだしていく。藤森家は悪魔が殺される前の半年間、親密に関わった兄弟として沢山の人間に話を聞かれていた。

藤森家は斎藤悠介は悪魔ではないと訴え続けていた。しかし、世間は信じない。挙げ句に藤森家を悪魔の仲間と非難し始めていた。

だからこそ、自分のフィルターを通した悠介を描くようになった緑。自身の知る真実の彼を伝える為に…。藤森家の3兄弟は皆、悠介に感謝して救われていた。

『あなたが私達を悪魔と呼んだ頃…私は確かに幸せだった…』

緑の個展の一つに「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」といったタイトルの絵画が飾らている。それは藤森3兄弟と悠介が大きな雪玉を押している絵であった。

最後に読者へ語りかけるかのような緑の質問。

『あなたの目に斎藤悠介の姿はどう映りましたか?』

緑はどうか教えて下さいと言って最終話は幕を閉じていく。

君が僕らを悪魔と呼んだ頃【14巻】感想

君が僕らを悪魔と呼んだ頃(14)

最後は悠介の過去を見て人を判断するのか…今を見て判断するのか…それぞれの意見が分かれる深い内容に入り込んでいく。答えなどない。そして緑の質問。

斎藤悠介はどう映ったのか…。
これは個人個人で大きく異なると思う。この漫画のレビューなどを見ても賛否両論だったりするし。

個人的に悠介は善行で罪を償いつつ、生き続けるべきだと痛感した。許される人間ではないが、悠介ロスで悲しむ人間も少なからずいるのだから。彼を必要とする人間がいれば、それだけで悠介が生きる価値はあったはず。

是非、この漫画を読んで自分なりの答えを見つけてみて欲しい。


君が僕らを悪魔と呼んだ頃

君が僕らを悪魔と呼んだ頃

原作・著者さの隆
価格462円(税込)

かつて、僕は悪魔だった。半年間の失踪を経て、記憶の全てを失ってしまった高校生、斎藤悠介。記憶喪失なりに平穏だった日常は、ある日、突然、破られた。次々に現れる過去を知る者、復讐者たち。覚えのない咎で断罪される瞬間、死肉に突きたてた刃の、幻を見た。━━さて。俺が殺したのは、どこの誰だ?

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