極上の物語に引き込まれるクライムサスペンス漫画である「テセウスの船」をご紹介。著者は東元俊哉先生。最初この名前を見た時にバタフライを描く東元俊也先生の新作かぁ!と勘違いをしてしまった(笑)まったくの別人なのであしからず。
父親を殺人犯に持つ田村心(たむらしん)が主人公。
心が過去にタイムスリップして父親が起こした事件の真相を探求・解決していく物語になっている。真犯人はいるのか…それとも父親が本当に犯人なのか…登場してくる人物それぞれにどこか影があり、手に汗握る最高のサスペンスを味わうことができる漫画になっています。
- 作品名:テセウスの船
- 作者・著者:東元俊哉
- 出版社:講談社
- ジャンル:青年マンガ
目次
漫画「テセウスの船」ネタバレ
主人公は佐野文吾といった殺人犯を父親に持つ田村心。彼はある出来事がキッカケで父親、事件の真相に向き合う覚悟を決めて事件のあった音臼村(おとうすむら)を訪れることから物語がスタートしていく。
父親は冤罪なのか…妻の残したノートが心を奮い立たせる
心の父親が過去に起こした事件…
それは児童16名、職員5名、合計21名が死亡する歴史に名を残した事件であった。心たち家族は父親の事件以降、世間から叩かれ、憎まれ、傷つけられてきた。そして大人へ成長、結婚をした心は今でも父親の起こした事件が人生を蝕み続けています。
そんな心と結婚をして子供を授かったのが田村由紀(たむらゆき)。
心が仕事をしている最中に陣痛が始まり、病院で子供を出産。心も病院へ辿り着くが母体は命を落としてしまう結果に…。
由紀の家族に責められ、子供の養育権を取られそうになりながらも子供は自分の手で育てようと決心する心。
そんな不幸の最中に心は由紀が調べていた音臼無差別殺人事件を考察したノートを見る。そこには父親は冤罪の可能性があるのではないか?…といった意味深な書き込みが。
このノートがキッカケで心は自分の父親、事件のことについて向き合う覚悟を決めていく。
事件のあった1989年に突如タイムスリップ
父親と顔を合わせるために弁護士と連絡を取る心。弁護士と会うまで時間のあった心は音臼村を訪ねてみることにする。今では廃墟と化した集落。
音臼村を探索していると突如、深い霧に襲われる心。
霧が明けると何故か目の前には音臼小学校。付近には民家もあり、住民もいた。不思議な現象に見舞われた心は早く村を出ようと歩き回る。たどり着いた民家の標識を見ると「佐野」の文字が。高鳴る心臓。
ふと目を逸らすと雪かきをして屋根から転落した子供を発見。病院へ搬送した心はカレンダーを見て驚愕する。年号が1989年になっているのだ。ここで心は自分がタイムスリップして1989年に来たことを悟る。さらに助けた子供は自分の姉であることを知る。
娘の事故を聞きつけた1人の警察官が病院へ。
心は1989年。
事件を起こした殺人犯である自分の父親:佐野文吾と顔を合わせることになる。
自分の父親は本当に事件の犯人なのか…!?
ここから心は現代へ帰る方法も見つからず、佐野家でお世話になることに。さらに事件の真相、これから起こり得る事件を防ぐため1989年の音臼村に残り、真実を見極めようとしていきます。
自分の父親である佐野文吾と対話していく中で本当に無差別事件の犯人なのだろうか…といった疑念も生まれてきて心は事件の犯人、歴史を変えようと奮闘していきます。
作中では所々に真犯人と思わしき人物の禍々しい言動が収録されています。音臼村の誰かが事件の犯人で間違いないでしょうが、過去を変えると未来はどうなるのか…!?
また心は無事に事件を解決して現代へと戻ることが出来るのか…!?
かなり物語にのめり込んでしまうクライムサスペンス漫画です。
漫画「テセウスの船」感想
漫画の冒頭で「テセウスの船」についての説明が記されています。木造の古い船を後世に残すため、古くなった部品や朽ちた部品を新しい部品に取り替えていくうちに当初の部品は全てなくなっていた。
全てが新しい部品に置き換わってしまった船は元の最初の船と「同じ船」と言えるのか?…といったような思考問題。
これが物語にも反映されてくるのだと思います。
1989年に起こった事件を新しく塗り替えて、辿り着く先は…!? うぅ〜本当に続きが気になる漫画です。執筆時点で2巻まで配信中。
心の父親は人当たりもよく真面目な警察官。本当に彼が悲惨な事件を起こしたのか疑いたくなる部分が多数あります。また音臼村の住人もどこか影のある人物が多数。未だ真犯人と思わしき人物の特定に漕ぎ着けていませんが、衝撃を与えてくれることは間違いないでしょう。
本格サスペンス漫画を求めいる人は是非、この漫画面白いのでチェックしてみて下さい☆彡
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