漫画「部屋にマッチョの霊がいます」ネタバレ感想!根底にある優しさに酔いしれる作品!

部屋にマッチョの霊がいます

本作品は小説投稿サイト『カクヨム』に掲載されている、新鋭ライトノベル作家・大澤めぐみの「部屋にオカマの霊がいます 」という小説を原案とした漫画である。

もっとも、内容的な繋がりは薄いので、別にそちらを押さえなくても話は分かる。

漫画「部屋にマッチョの霊がいます」あらすじ

主人公・木葉はアラサーの書店員。性格は内向的で、趣味はアニメ鑑賞、一見した感じではそんなにオタクオタクしているわけではないがオタクである。恋人どころか友達もいない。

さて、そんな木葉の住んでいるアパートの部屋に、ある日突然筋トレが趣味のマッチョな幽霊「アッコ」が現れる。

はじめのうちは除霊するとかしないとかいう騒ぎになるのだが、塩をまいてもアッコは消えなかった。そうこうしているうちに、アッコは基本的に善良かつ友好的なので、親身になって友達ができない悩みなどを相談してもらっているうちに、なんとなくこのままでいいような気もしてくる木葉なのであった。

アッコのアドバイスを聞いて、日々自分も筋トレに励みつつ、職場で頑張って同僚に話しかけてみたりし始める木葉。ところがそんなある日、アッコは特に前触れもなく部屋から消えてしまう。

漫画「部屋にマッチョの霊がいます」ネタバレ

消えてしまったアッコであるが、成仏したというわけではなく、なんか割とたいした波乱もないまま戻ってくる。

しかも増えていた。

いやアッコが増えたわけではなく、マッチョが増えたのだ。再登場したアッコは、リサと名乗る外国人らしいマッチョ(アッコ同様、この名前だが男性)を連れてきていた。

何がどうしてこうなったのかよく分からないが、リサは結局すぐに前後の事情もよく分からないまま成仏してしまい、またアッコと木葉ののんべんだらりとした暮らしが戻ってくる。

とはいえ、変化もある。書店の店員仲間(だいぶ年下だが)と友達になったアッコは、職場でもなんとなく自分の居場所を見つけたような感じになり、えーと……とりあえず1巻はそこで終わりである。

いちおう、職場の同僚(その人は正社員だから厳密には上司かもしれない)の弟が重病で入院している、という話が伏線として張られていて、原作を読んでいれば割とハハーンとなる感じなのであるが、それについてはまだ1巻では伏線のままである。

っと忘れていた。
あともう一つ伏線があった。

なんか、客の中に変な客がいる。店員にからむ変な男の客である。それがなんかストーカーっぽいことをしている。恋愛系のストーカーなのかそれとも別に何か意趣があってのことなのかは、やっぱり1巻の段階ではよく分からない。

漫画「部屋にマッチョの霊がいます」感想

部屋にマッチョの霊がいます

「部屋にオカマの霊がいます」という作品は無料公開されている。

URL:https://kakuyomu.jp/works/1177354054881062435

(ちなみに現段階ではWEB版があるだけで、書籍化はされていない。そもそも二万字くらいの短編小説なので単体で単行本化できるほどの嵩はないのだが)

原案を知らなくても分かる内容になっているとはいえ、尺的にはでさくっと読める程度のもの(ちなみに文庫の小説は一冊で12万字くらいである)であり、漫画の方の購入を迷っているならとりあえず原案作品の方を読んで来て欲しい。世界観も雰囲気もだいぶ違うのだが、根底に流れているテーマは同じである。

それは、一言でいえば「優しさ」であろう。

小説版の主人公と漫画版の主人公とでは抱えている苦悩の種類はまったく異質なのだが、この世ならざるものがそれを優しく受け止め、人生相談に乗り、そしてただ共にあるだけの時間を共有する、という根幹は同じである。そこに両作品の本質は存在する。

幽霊がテーマではあるが全然ホラーではないし、オカルトでもない。そういう作品ではない。これは、ジャンル分けでいえば……あえていえばそうだなあ。多分、「家族」の話なのだと思う。

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