【号泣必死】泣ける少女漫画「純愛」のあらすじ・感想

純愛
純愛
作品名:純愛
作者・著者:山田也 / 稲森遥香
出版社:双葉社
ジャンル:少女コミック
掲載誌:COMIC魔法のiらんど

泣ける少女漫画「純愛」

私はこの作品を読んで泣いた。今まで数々の本を手に取って読んできたけれど、恋愛ストーリーでこれほど切ない気持ちになった自分に正直驚いている。

3巻完結の短いストーリーだが、十分すぎるくらいに色んなものが詰まった作品だ。

本を読み終えた今でも、なかなか「純愛」の世界から抜け出せないでいる…。思い出しては切なくなるのだ…。

こんなにも衝撃を受けた作品、気になって調べてみると「実話をもとにしたフィクション」と書かれていた。

こんな出来事が実際に起きていて、こんな体験をした人がこの日本のどこかに存在するなんて…。私は改めてこの本を好きになった。

【少女漫画】純愛のあらすじ

春から中学校3年生になる「稲森遥香」
彼女がこの物語の主人公だ。親が新築のマンションを購入したため、中学3年で引っ越してきたのである。遥香は、今まで本気で人を好きになった経験がなく、人を好きになるという感覚が分からないでいた。

前の学校では友人に恵まれていたが、転校先では中学校生活は残り1年なので、新しい友達を作り仲良くなれるなんて全く期待はしていなかった。

そして転校初日、新しい学校で初めて会った男に一目惚れをする。その男は「宇野龍也」遥香と同じ3年生だった。しかもクラスも同じで、更には隣の席であった。

遥香には「葵」「陽菜」「優衣」という3人の友達が出来て、その仲間の「タケ」「優貴」「宇野龍也」と楽しい毎日を送るのであった。そんな生活の中、一目惚れをした宇野達也の存在が大きくなっていき、人を好きになるという気持ちを生まれて初めて知ることになる。

片思いがこんなにも切ないことを知った遥香は、思い切って告白を決意する。振られたら諦める、そしたら気持ちが楽になると…

だがしかし、告白の返事はまさかのオッケー。
こうして2人の交際がスタートしたのだ。

付き合い始めたらそれなりに不安や不満が出てくる。嬉しさや幸せと同じくらい遥香はもどかしさを感じていた。

そんな矢先、龍也からの突然の別れ…。実は龍也には以前好きな人がいて告白をしたが振られた過去がある。その女性の事が忘れられず、別の誰かと付き合えば忘れることが出来ると思い、遥香と付き合ったのだ。しかし、遥香と付き合ってみても好きな人を忘れることが出来なかった。

遥香は、龍也を諦めようと思うが、日に日に気持ちが大きくなっていく。

そして、もう一度告白する。龍也に好きな人がいても構わないと…。

振られてもまた告白すると…いつか好きになってもらう日が来るまで頑張ると誓った。そんな遥香の真剣な思いが通じ、龍也は初めて本気で遥香と向き合ってみようと思った。

その日から、穏やかで幸せな日々が続いていった。やがて、龍也は遥香の事を本気で好きになっていった…

1年が過ぎ、2人は別々の高校へ進む。それでも会える時には会って毎日電話も欠かさなかった。高校が違っても今までと変わらぬ関係が続くであろうと思っていたが、次第に心の距離が生まれる。

遥香は、新しい高校での友人達と遊ぶことが多くなり、少しづつ龍也との距離をとるようになる。

そんな遥香に対し龍也は再び別れを告げる。この別れを告げた龍也には様々な思いがあったが、遥香はあっさりと別れを受け止める。

その日から遥香は学校をやめ仕事もせずに遊び歩く毎日。やがて昔の仲間とも疎遠になる。でも、お互いにお互いを忘れてはいなかった。月日が何年経ってもお互いに忘れられない人であった。

色んな出来事があったが、やがてまた二人は再開を果たす。

このまま幸せになれると誰もが思っていたが…。誰もが想像もつかないような運命が待ち受けていた。

【少女漫画】純愛を完結まで読んでの感想

この物語の時代は、ピッチ(PHS)から携帯電話に移行した時代。シャ乱Qのシングルベットが良く流れていた時代。

今と違って、誰もが携帯電話を持っている時代ではなかったんです。あの頃の連絡手段といえば、家電かピッチを持っている子に借りる方法でした。

今のように、いつでもどこでも好きな人と繋がる。そんな手段がなかったあの時代は好きな人を想ってひたすら待つという時間が今よりも長かったように感じられます。

この本を読んであの頃を思い出しました。懐かしさもあり、どこかあの時代は良かったなという気持ちも沸いてきました。

この物語は、お互い好きなのだけれど、それが上手く伝わらなかったり、楽しさにかまけて楽をしたり、まだまだ子供の心がそうさせたんだなと感じた。

大人になった今では分かる事でも、10代の若いころには気づけなかった事がたくさんあると思う。もっともっと思いやりの心があったなら…ちゃんと相手の事を考えいたら…こんな経験は誰だってあると思う。

だから、主人公の遥香を責める事は出来ない。何故なら彼女が一番つらいのだから。彼女が一番分かっているのだから。

この作品は純愛がテーマですが、それ以上にもっと大事な事や、これからの人生を見直すきっかけを与えてくれた、とても素晴らしい作品でした。

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