人生の楽しみ方に通ずる漫画「1日外出録ハンチョウ」2巻のネタバレ感想

1日外出録ハンチョウ(2)

漫画「1日外出録ハンチョウ」2巻のあらすじ

前巻の続きで、C班班長小田切(ちなみに主人公の大槻はE班班長である)が映画事業を始めて大槻の地下賭博の客を奪い始めたので、小田切を懐柔して事業統合を図ろう、という話からスタートする。

何をするかといえば、接待で食卓外交である。

大槻は小田切を「みゆき」という小料理屋に連れて行く。そっちの単行本は今手元にないのでうろ覚えで書くが、多分この店は、『中間管理録トネガワ』の中に始めて載った短編「一日外出録ハンチョウ」(『ハンチョウ』の方の単行本には収録されていない)に出てきた店である。

小田切は大槻ほど「一日外出」に慣れていないので、常連御用達っぽい小料理屋の前で臆している。大槻にしてみればカモもいいところである。颯爽とキープボトルを出し、鮭とばをライターで炙り、ブリの刺身を鍋にくぐらせて即席ブリしゃぶを作る。手慣れたものだ。

そして宴もひときわというところで、大槻が事業統合の話を持ちかけるのだが、小田切は映画の話を始め、大槻が見たことがない映画をこの場で見ようという話になる。おのれ映画オタクめ、と大槻が歯ぎしりをしている間に、一日外出はタイムアップになってしまうのであった。

接待エピソードはこれで終わりである。結局、事業統合がどうなったのかについては語られない。

中間管理録トネガワのスピンオフ漫画「1日外出録ハンチョウ」内容やネタバレ感想

2017.07.03

漫画「1日外出録ハンチョウ」2巻のネタバレ

この後の話はダイジェストでご紹介していく。

大槻、外出の日に風邪をひきそうになり、デイリーマンションを借りてじっくり静養、引きはじめの風邪を治して翌日のボードゲーム会に楽しく参加する。

大槻、同好の徒と一緒に、京都で楽しく幕末史跡巡り。

大槻と部下二人、一日外出で海。シャツ姿のまま海に飛び込み、「少年スイッチ」をプッシュして欲望を解放する大槻であった。

大槻、今回は山。一人キャンプでカレーを作り、一人で食べるという通な楽しみをする。実家の味の再現にも挑戦してみたが、隠し味のヨーグルトをだぱぁしてこっちは失敗。

大槻、外出が初めてで、何十年ぶりに地下から出るという壮年男性に連れられて無料外出。調子に乗って、スカイツリーは一度倒れたことがあるとか、Tカード(※TSUTAYAの会員証のこと)は善行を積まないともらえないとか、適当な嘘を吹き込んでからかう。

大槻、肉欲(肉が食べたい欲)に取り憑かれ、食べ放題の店で思う存分肉欲(肉が食べたい欲)を充たす。

大槻、ノープランでまったく知らない街に行き、経験と勘だけでおいしいパン屋とおいしい焼肉屋を発見する。

大槻、一日外出のしすぎでペリカ(地下で使われている通貨)がなくなり、しばらく外出はお休み。

漫画「1日外出録ハンチョウ」2巻の感想

1日外出録ハンチョウ(2)

相変わらず実に人生を楽しんでいる大槻である。この巻に収録されている中で、特に人気が高いネタが3つある。

一つは、大槻がシャツ姿のまま海に飛び込むシーン。二つ目は、ノープランで店探しをする大槻が、食べログで店探しをしている通りすがりの若者に駄目出しをするシーン。そしてもう一つは、京都の伏見・寺田屋(幕末に再建された建物)で、弾痕とか刀傷(観光客向けにわざわざ造りつけてあるもの)を見て喜んでいる他の観光客に対し、それがフェイクであると知りつつ、「言うのは無粋である」として大槻とその連れが何も言わずにその場を去るシーンだ。

特に三つ目の奴は、SNSなどでコピペのテンプレートにまでされているブレイクっぷりである。

この作品、大槻はたいしたことをしているわけではない。地下暮らしという生活の中で、限られた休暇の一日を、ただできる範囲で楽しんでいるだけだ。だが、その「楽しみ方」が、深いのである。単に一日遊んでいるという話ではなく、「人生というものの楽しみ方」にさえも通じている。それがこの作品の魅力なのだと言えよう。

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