漫画「残念女幹部ブラックジェネラルさん」1巻のネタバレ感想!残念で痛いヒロインのストーキングラブコメディ♡

残念女幹部ブラックジェネラルさん(1)

この作品がプロデビュー、という新人漫画家による作品。あとがきなどが初々しい。

残念女幹部ブラックジェネラルさん(1)
作品名:残念女幹部ブラックジェネラルさん(1)
作者・著者:jin
出版社:KADOKAWA / 富士見書房
ジャンル:少年マンガ

漫画「残念女幹部ブラックジェネラルさん」1巻のあらすじ

秘密結社RX団は、世界征服を企む悪の秘密結社である。そしてブラックジェネラルは、その若く美しき幹部。

だが、秘密結社RX団の活動する町には、ブレイブマンと呼ばれる、古参のヒーローがいた。

この物語は、世界征服を企む悪の秘密結社と、その野望を阻まんとする正義の使者ブレイブマンが、日々繰り広げる戦いを描いた、愛と勇気の物語……じゃあないな。

えー、愛と勇気のヒーローものを装った、実際には主にブラックジェネラルさん(20歳 処女 巨乳)が、ブレイブマンに対する片想いをこじらせて暴走する、ストーキングラブコメディである。

漫画「残念女幹部ブラックジェネラルさん」1巻のネタバレ

第1話は秘密結社RX団とブレイブマンの初遭遇を描く。竜栄公園という公園で、ブラックジェネラルと戦闘員たち(3人。あとで分かるが、この組織の戦闘員は3人しかおらず、メンバーはずっと固定である)が「世界を征服する!」とか怪気炎を上げていたので、そこにブレイブマンが華麗に参上するのである。

「お前たちの野望、このブレイブマンが砕く!」とか、そんなようなありがちな台詞を吐いて、だ。

秘密結社RX団は立ち上げたばかりの組織であるらしく、ブレイブマンはまだ彼らについて何も知らない(そのうち、嫌というほど知ることになっていくのだが)。いっぽう、ブレイブマンは昔から活動している有名なヒーローであり、ブラックジェネラルは彼についてよく知っている。そして、その事実をブレイブマン本人にわざわざ告げ、「何故なら!私はあなたの大ファンだからよ!」と、ドヤ顔でアピールするのである。

そしてさらに付け加えて、「何を隠そう、私は処女よ!」とかも言い出す。

ブレイブマンというキャラクターは常識人であるので、もうこの時点で既に完全にドン引きしている。いちおう戦闘になり、ブレイブマンが勝つのだが、今後の秘密結社RX団との関わりについて、既に暗雲を感じ始めているブレイブマンである。

その後、街角で団員の勧誘をしていたら警官に職務質問されて涙目になってブレイブマンに助けを求めるブラックジェネラルさんだとか、「お前らいつも4人(ブラックジェネラルと戦闘員3名)だけど、悪の怪人とかロボとかは?」とブレイブマンに突っ込まれて「ウチにそんなものを作る資金も技術もありはしないわ!」とドヤ顔で言い放つブラックジェネラルさんだとか、まあだいたいこの人たちはいつもこの調子である。

ちなみに、秘密結社RX団の初期メンバーは、「ボス」(仮面をかぶっている)、「秘書サン」(ボスの秘書である)、ブラックジェネラル、戦闘員が3人、計6名、たったのこれだけしかいない。

とはいえ、さすがにこのままでは話が転がらないであろうし、1巻の途中で物好きな天才科学者が加入し、科学者サンと呼ばれるようになる。ちなみに、ビン底メガネの巨乳、素顔は美女で脱いだら凄いという、微妙にマニアックなところを狙った科学者である。

科学者サンは有能であるので、スーパーキャットのペケくん(人間なみの知性を持った猫。たいした役には立たない)であるとか、記念すべき秘密結社RX団の怪人第一号「GGちゃん」(ゴキブリの怪人。それなりに可愛い女の子なのだが、ゴキブリの怪人)であるとかを、団から資金のバックアップを受けてるわけでもないと思われるのだが、次々に作り出していく。

また、一巻でほぼ唯一と言っていいシリアスシーンに、「ボスとブレイブマンの対決」というのがある。いつもの3人の戦闘員のうちの一人、「2号」(彼らは1号・2号・3号と言うらしい)が風邪で病欠したので、「このまま外に出ると、絶対『ああ、一人ついていけなくなって辞めたのか』と思われるでしょ!」と、割と身の程を知っているブラックジェネラルさんが言い出し、たまたま本部にいたボスを数合わせに連れ出すのである。

ボスなのに戦闘員の代理で外に連れて行かれるというのもギャグではあるのだが、ブレイブマンと実際に対面して戦うことになり、このとき、ボスがサイコキネシスの使い手、つまり超能力者であることが判明する。(なお、戦闘に出ることはないが、実は秘書サンも触れたものを爆破する超能力の使い手)

ブレイブマンはスーパーパワーを持ったパワーファイタータイプの超人であるので、物理攻撃を遮断する能力を持ったボスとは相性が悪いのではないか?……と思われたところで、ブラックジェネラルさんが彼女自身ほとんど初めて見る正義と悪のシリアスな対決に目をキラキラさせて「これ、ブレイブマンが華麗に逆転勝利する流れですよね!」とか言い出し、その期待の眼差しに耐えられず、ボスはわざと手を抜いてブレイブマンにノックアウトされるのであった。

漫画「残念女幹部ブラックジェネラルさん」1巻の感想

残念女幹部ブラックジェネラルさん(1)

この作品、筆者は表紙だけ見たイメージとして、「悪の組織の女幹部の、任務外のプライベートな可愛い姿などを描いたハートフルコメディ」だと勝手に推測して読み始めたのであるが、読んでみたら大分違った。

ブラックジェネラルさんは、外見などのスペックは高いのだが、頭の中身はガチでタイトル通り「残念」なので、残念で痛いストーカー女が真面目なヒーローを追いかけ回す内容、というのが実態だ。ヒロインとして見るには辛い。面白いけど。

そしてどうでもいいが、ブラックジェネラルさん、20歳なのである。秘密結社RX団の幹部である、という以外に表の顔などを持っている様子はないので、つまり、この子高校しか出てないのにジェネラル(将軍。言葉通りの意味を取れば、本当はすごくえらい)を名乗っているのであろうか……。


残念女幹部ブラックジェネラルさん(1)

残念女幹部ブラックジェネラルさん

原作・著者jin
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